機内で「柳田さん」、と声をかけられました。なーんだというか、TSさんです。そういえば、シンポジウムでしゃべると前に聞いてました。米国癌学会のシンポジウムスピーカーになれれば相当羽振りがいいのだとは、TSさんご自身のご発言。今年は、彼以外に誰が日本から来て「はぶり良く」しゃべるのか、知りたい。彼と、一緒に、ロス空港からホテルまで同行。それで、あっというまに昼過ぎにはアナハイムにつきました。今日はまだ、学会は本格的には始まってなく、教育セッションや臨床関係のセッションなど、会場まで出かけて、すこし話を聞き、様子を見てきました。会場の大きさに疲れては駄目で、人との出会いとその後に続く、会話というか、情報交換を大切にすべし。わずか、数日間だが、このでかいコンベンションセンターとは無縁に、微視的に生きたい。あとは、東行きでの時差ぼけにどう対応するかであります。
自分の講演の会場を確かめて、覗いてそれから、スライド準備の部屋に行って、係の人と話す。わたくしのは「日の出時にエキスパートに会う講演」とかで、朝7時から8時までなので、前日夕方にはここに来て、コンピュータに入れておくのが望ましいと、は親切な係の人の言。そうすると、きょうあす準備忙しい、とみずからに言い聞かせる。同時にエキスパートなる人達が大勢しゃべるので、お客様というか聴衆の入りはそう期待できない。1時間の講演中に、がんという言葉はほとんどでないことは間違いないのが、わたくしの研究の持ち味であります。
さて、今日のタイトルですが、日本以外のホテルでは、washletというかshowertoileと言うか、この便利で快適なものがなかなかありませんね。ここにもありませんでした。当然でしょうが。こんないいものがなぜ世界に日本のアニメのように広がらないのか。フランスのビデは、よく見かける割に、それほど使われてないのでは。本当のところはわたくしが知るはずがないのですが。あれに大の方をしてしまった、ある男性は知ってますが。
その点、日本版この愛すべき装置のほうは水洗トイレに付いてるのですから、そういう失敗をしてもなんら問題がないことが素晴らしい。
たぶんいちばんの問題は名前ですね。どちらも和製英語ではないですか。LとRの区別ができない日本人がいくら外国人に説明しても、分からないでしょう。片方は、washとトイレを足したもの、shower toileとはなんだか、トイレに入ったら上から水が降ってくるような語感ではないですか。これは、実物を見せてもその良さは、なかなか分からない。でも一度でも使ったら、その良さに惚れ込むでしょう。日本人だけが、特別なお尻をしてるわけではないでしょう。
畏友のTさんは、わたくしの家でこれを自己流にうまく使ってから、にこにこ笑いながら出てきて曰く、Another Japanese victory と。彼のそういう前のJapanese victoryは家風呂についてでありました。
それはさておき、日本のこの業界は二社(TOTO,INAX)あって、前者が北九州、後者が常滑にありますね。たいへん、立派な競争による、技術の進展でご同慶ですが、ともあれ、名前を早く統一して、二社一丸となって、世界進出にかけるべきです。将来的に10億とか何十億とかくらいの膨大な数の製品が販売できるし、それのメインテナンスだけでもすごいでしょう。
わたくしも、これをかきながら、なんという名前がいいのか考えたのですが、ちょっと時差ぼけで起きた時間の暇つぶしにはtoo muchな仕事ですので、これでやめます。
これを読む2社のかたがもしもいたら、ぜひ世界共通の素晴らしい名前を考えたらどうでしょうかと呼びかけたいです。