きょうは奈良に夕方に行きますので、いってしまうとなにが起こるか分からないので、今のうちにブログを書いておきます。明日は朝から夜までスケジュールがあるので、書けるかどうか分かりませんし。
沖縄大学院の予定地は恩納村と言うところにありまして、かなり広い山間地をたぶん大学が村から長期借りるのだと記憶してます。現地の一部はいちど植物園として開発されて一時はかなりの数の人が訪れたと聞いてます。今は、その時に植林されたと思われるあたりに建物がいくつかありますが、あとは山野と思われます。しかし、本島の北部にあるヤンバル山原の山林の深さとはまったく比較になりません。市街地に接しています。それに観光客が年間何百万人も訪れるリゾート地区に接してます。
わたくしは二回現地を見に行きましたが、具体的にどのように建物を配置していくのかその計画については詳しいことは知りません。というか、大学院の敷地計画そのものについては、漠然と聞いてる程度です。環境問題については担当のかたがたは最大限の関心と注意をはらっておられるし、この大学院の規模(かなり小さい)から考えると、問題は起こらないと思っております。むしろ、将来的にはキャンパス内が都市の活気のあるところからかなり離れていて、若い人達には人里が恋しくてたまらない時期が長期続くのではないかと、心配してます。
沖縄は全国最低の一人あたり所得、最高の失業率、ベストの土地は米軍基地に使われており、高速輸送の公共交通機関もなく、日本全体から見れば苦労にあえいでいるところです。しかし、県民の政治や経済、環境に対する意識は非常に高いです。文化圏としては素晴らしいものを持っており、たとえ収入や経済が相対的に低くとも、県民のプライドは高く、生活自体の精神的な豊かさは、多くの地域よりずっと高いと思われます。新聞も2紙あり、県民意識の高さは紙面からもうかがわれます。
わたくしは、この大学院の設置予定の環境問題については、なにか問題があるなら、まず県民の方々の意見をぜひ聞きたいと思います。やはり、直に聞けば思いもよらない意見が出てくるのです。じっさい、わたくしの経験から、そうなのです。本土的な発想での環境問題を持ち込めば、ちょっとそれは難しいというのが実感です。その前にあなたは基地問題についてどうしたいのか、本土人は沖縄の基地をどうしたいのか、そのあたりを聞かれたときにまずきちんと返事が出来る必要があるでしょうね。結局基地が最大の「環境」問題なのです。
そういうこと抜きにして、とりあえず沖縄に行ったことないひとはぜひでかけてみてください。まず沖縄の空気を吸ってみてください。理屈抜きに沖縄が好きになるでしょう。
それで思い出しましたが、来週火曜の3時から例の百万遍石垣問題の第2回会合があると、学生、職員、市民へという当局からの掲示がありました。わたくしは、ちょうどその時セミナーのホストをせねばならぬのですが、出かけていってひと言いいたい気持ちです。
事態は残念ながら明らかに悪化してます。
第1回は出かけて途中まで聞いてましたが、いろんな意味で不満、がっかりでした。
計画の他の部分はさておいて、わたくしは、この10本近い大木を切る計画はほんとによくないと思っています。都市部にある、特に大学内のこれだけ大きな木々を切り倒すことはよほどでない限りやめるべきだと思ってます。木々には精霊が宿っているというと、非科学的でしょうか。犬や猫や猿を殺せる人は居ないと同じように、大学と共に歩んできた木々を安易に切り倒す人はいて欲しくない、こう思います。
科学者にあるまじき言い方を覚悟していえば、この美しい木々を切り倒せば、罰が当たって、災厄がやってくるという畏れをこの計画の担当者は持たないのでしょうか。