テロ、そして教育 Terrorism, and education

京都の丸岡芳充さま、そうですか、歯科医師の方もおいででしたか。講演の件、高校生、中学生、それに父兄の方などを交えてでもいいです、お話ししますよ。お役にたつかどうかわかりませんが。わたくしのメールアドレスのほうにご連絡ください。お互いの時間的な負担にならないようなかたちで、ごくごく気軽にやらせてください。
きのう、ロンドン在住の構造研出身者のTTさんから連絡あり、すれすれのところでテロの危難に遭わずに住んだとか。同じ線の地下鉄に乗っており、わずか10分違いで現場を通過したということでした。なんという恐ろしい話しかと、慄然としました。彼とは、むかし一緒に米国からの大韓航空利用で帰国したところ、同じ便がそれから一週間後にソ連機に銃撃されて全員死亡したことがありました。その時のboarding passを研究室に貼っていて、それ以来大韓航空に乗っていないのですが、いまの彼は通勤に使っている地下鉄なので本当に怖いだろうと思いました。かれによると他の関係のロンドン在住者に被害は出ていないとのこと、ほっとしました。
これで西欧にすむイスラムの人々はつらいでしょうね。日本人でもイスラム系の名前と勘違いされると苦労するとか聞いたことがあります。

きのうの教育放談会、なかなか刺激的で、有意義でした。わたくしはもうK大理にかぎらず、K大では講義はしたくないですが、ああいう会なら面白いので、またやるならでていってもいいですね。元気者のAKさんの研究の話しも後半から聞かせてもらいました。面白いですね。彼の話はともあれ非常に分かりやすいし、親しみ深い。素晴らしい、教育者になるでしょう。
放談会の方は、OT大先生は若者に喝!で会場は満杯なのに最前列2つくらいがパラパラなので、これは駄目、よろしくない、前に来て直しなさいということをいわれた。わたくしも同感だが、でもこれは日本中どこにいってもそうなので、慣れてますが。それからもう一つ同感したこと、いまの日本では長嶋茂雄氏が天皇陛下とほとんどおなじ扱いを受けてること、つまりいっさいの批判は許されないということ、長島さん大丈夫なのだろうか、とはファンではまったくないわたくしの心配でもある。OT大先生、日本は昔からこうだったと、含蓄のあるお言葉。

わたくしは、
(1)アスベスト問題にからんで、教育は20,30年後に効果がでるので、それだけ時間がかからないとどういう結果がでるかわからない。いますぐ速効があるかのような教育議論は信用してはいけない。
(2)教育では、少数者を尊重するのがベストの方策。卒業研究をやりたくない学生が居ればそれを尊重して必須としない、どこにも所属しないで卒業したい学生が居るのなら、それも尊重して無所属制を作る、このようなわたくしにいわせればK大理の根幹的な美風が失われた10年以上前に、わたくしのK大理での教育での生きがいは完全に無くなった。
(3)K大理動物にあったかつての、「はきだめのなかの鶴」的人材養成法を説明しました。一人のすごい人を作るためには、肥やしになる人達も居るのですね。それに一人すごい人が出ればそれで、10年くらいはもういいじゃないかという考え。ある意味で現代的研究者養成のアンチテーゼ、しかしある意味で素晴らしい。OT先生はそのプロダクト。生物物理はその反対の方法、つまり人材の大量養成路線を採ったのだが、それが成功したという結果はまだ十分にはでていない。
議論の過程で、わたくしはK大理は職人教育はかつてやったことがないので、そんなものと似たようなこと始めれば、どんどん格が低下しますよと。

現役のOK教授やAKさんは非常にまっとうな意見でした。安心です。
わたくしのような、やめた人間は無責任になりますから。その後、交流会ありました。さらにその後AKさんと彼の周辺の若者達数人とちょっとAKさん慰労の二次会をやりました。元気者AKさんの面目躍如の一日でした。かれがCDBからこちらに来た意義はK大側にはもう充分出ました。あとは彼が本当に来て良かったと思える時期がいつくるかでしょう。

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