日記といっても公開である以上、おのずと書けないものがあるのですが、どうも最近あらためて気がついたのですが、結局いままさに進行中の研究の話しがかけてないのですね。もちろんわたくしにとって一番関心があることなのですが。理由は研究が秘密とかそういうのではかならずしもないのです。つまり、やってる本人がいてその本人から見て、研究の進行中(当然未発表データ)をボスが公開で日記で書くというのはこれはかなり感覚的にきついのではないか、こういう感じなのです。
なかには平気なひともいるかもしれませんが、全般的にはいやでしょう。こころ穏やかで無くなるでしょう。わたくしとしては、ぜひ集中して研究をして欲しいと願ってますから、周囲からのノイズをわたくしがまずたてては最悪だろうと、こういう感じです。冗談みたいですが、かれらの近親者がこのブログを見て、うちの子はどうしてるのかわかって、あなた頑張りなさいよ、なんていわれたら立つ瀬がないかもしれません。それに進行中の研究の話しはいつひっくり返るかわからない(だから面白いのですが)ので、日記で訂正に訂正を重ねるかもしれません。研究を知らない人は、なんだこの研究室はしばしば間違えてるのだな、と思われても嬉しくありません。研究は論文になるまで、紆余曲折を経るもので、それだからこそ、一つのプロジェクトが3年も4年もかかるのです。
だから、公開でない裏の日記でも書いていて、何年も経ったら公開したらいいのかもしれません。実際のところ、実験ノートなどは追っていけばそのような記述になってるのです。ただ本人しか読めないような部分があるのが実験ノートですが。
わたくしだけが関心を持って、ラボのだれもテーマ的に関係がないようなものでも書けばいいのですが、そういうのは具体的な研究テーマではほとんどないものですから、どうしても研究の話しは昔話が多くなってしまいます。
そういう状況は反省してます。自分が一番興味を持ってることを書くのが読む方も面白いに決まってます。それで出来るだけ、いま関心を持ってることも詳しく書いてみたいのですが、一般的には論文に書いたり学会報告をすませてからになるのでしょうね。このあたり、工夫してなんとかいまの問題も書けるようになりたいものだと思ってます。
また昔話も登場人物が読んで気分を害したりしないような書き方をせねばならないものです。それで昔話もそれほど気楽に書けるわけでもないのです。やはり公開というのはなかなか人間がからむと制約があるものですね。