ナポリにて

ナポリはちょっと見ると雑然としてますが、でも歩きながらよく見ると植物も多く、住む人達の町を愛する気持ちが伝わってきます。しかし基幹的な産業は無いとのことです。アパート代も非常に高く感じました。
きのう月曜はナポリの聖人の記念日とかで休日で、JFPさんと奥さんでもあり今回の訪問の面倒を見てくれているIGB研究所のALさんと彼等の息子のG君と4人で町の混雑を避けて、郊外のギリシア時代の遺跡を見に行きました。途中は大変な交通渋滞でしたが目的地は、人影も少なくゆっくりした一日を送りました。
素晴らしい天気と気持ちのよい樹林のなかでこのアポロンとゼウスをまつる神殿遺跡を堪能しました。2千年前の遺跡とはいえ、しっかりといろいろ残ってますから当時の町の面影が分かります。ナポリとはニューポリス、つまり新しい町と言うことで、まずギリシア人はこのあたりで勢力をふるったのです。後にローマ人がやってきて新都市ナポリができたのでしょう。わたくしも2年ほど前のトルコ旅行とそのもっと前のイスラエル旅行でやっとこの年になって、ギリシア時代が実感としてすこしずつ分かってきました。この遺跡も大変興味深かったでした。2千年前からの宗教の歴史が生活の実感のなかにある点で、イタリアに来るとユニークな思考体験ができます。
おりおりに研究の話しをしながら一日を過ごすので、あの慌ただしい一日に10人も会うへとへとに疲れるアメリカ型の研究訪問と比べるとずっと記憶に強く残りまた深く考える機会にもなるのです。紙もペンも使わずに話すので、研究のエッセンスを話す能力も身につける必要があります。こういうかたちでの研究レベルでの交流が一番贅沢でもあり、また一番効果が残るのです。すくなくともわたくしにとっては。
今日はこれからでかけますが、研究所の傍ではひどい水害がわたくしの着く前日に起こったとかで、今日そもそも研究所に行けるのかどうか分からないそうです。なぜなら、地下鉄はストライキの可能性が大とか。懐かしいですね。ストライキとは。それに毎日が何が起こるのか分からないのも楽しいですね。

ともあれ、ネットにつなげることはホテルではもうできないと思っていたら、国際電話でならできるのではないかと思え、プロバイダーのあるフランス、スイスをまずトライしましたが、駄目でした。次ぎにイギリス経由したら調子は非常におかしいのですが(プロバイダーの問題だとおもいますが)とりあえずネットはつながりました。ただメールは読めるのですが、送信をするとヘンなことがいろいろ起こり、メールファイルがダウンしたりとわけが分かりません、しかしこうやってなんとかブログの更新可能な状態です。

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