いま出ているサツマイモの写真は、わたくしの旅行中に家族が掘って、その成果の一部を携帯メールで送ってきたものです。
きのうは、朝那覇を発って、午後東京駅近くでの学会の評議員会に出席しました。夕方京都に戻り、そのまま比良山麓で泊まりました。評議員会での議題はわたくしにもろに関わるのですが、まだここで書くことは出来ません。
那覇からの羽田までの飛行機ではばったりお会いした方が居て、機内も偶然通路を隔てて隣だったので、いろいろ四方山話をしました。新幹線でも京都近くになり荷物を棚から下ろそうとしたら、すぐ後ろにまたまた偶然お会いした方がいました。ここでも短いながら、近況など冗談を交えてお話ししました。どちらも達人クラスの偉い人達なので、話しも面白いし、たいへんためになります。
飛行機内では、企業で基礎的なことをされている方のお話しを聞いたのですが、成る程と思う面とやはり、というのと両方ありました。二人で意見が一致したのは、われわれがかつてよく知っていた、「えらい先生」がどこにも居なくなったということでした。信念の人が減ったといってもいいのかもしれません。もしもこれから、人材が枯渇していくのだとしたら、それは間違いなくわたくしの世代の責任でもあります。
それにすこし関連して、最近レビューした論文がデータの内容はまだしも、倫理感覚の深刻な欠如を疑わせるものでした。日本の研究者が日本でなされた研究を意図的に引用してないで自分たちが最初に発見したとか、また自らかつて証明したはずの結果と正反対の実験結果をなんの説明もなしに出して、異なった結論を導く、たまたま分野が極めて近くなのでわかったことですが。こういう事は日本でも起こっていたのでした。西欧では常に何人か陰で指をさされながらもそういうことを続けている人達がいます。たぶん。こういう事は、わたくしが知らないだけで、日本国内でも氷山の一角なのかもしれません。灯台もと暗し、ですませられるのか、こういうやり方を繰り返して成功していくであろう研究者が増える日本を想像すると、うーんと腕組みをして考え込みたくなります。