きょうは奈良県の北西にある奈良先端科学技術大学院で昼過ぎからの講義二コマをしにいきます。最寄りの駅は京都から行くと,近鉄高の原駅で、ここまではわたくしの家からも1時間15分くらいですが,その先はバスかタクシーで、かなり奥深い印象を持つ距離を行かねばなりません。僻地ではまったくないのに、京都側から見るとそういう印象がつよくあります。知り合いの先生が駅まで迎えにきてくれて,一緒に昼飯を食べることになってますが,たいていはタクシーを使ってます。
こんど大阪生駒側から新線ができるそうで、そうなれば大阪からは近くなるのかもしれません。ただ,奈良側からは土地勘の低い場所にあるせいか、奈良県人はこの大学を奈良の大学とはまったく思ってない印象を良く持ちます。奈良にあって,奈良の大学ではない、こんな感じです。
わたくしは,この大学院大学の名前から科学技術を取っ払ったらいいのにと思います。科学技術をつけたら先端なのはあたりまえで、今さらというかんじです。科学技術がどうしてもいるのなら先端を除いたほうが印象がいいでしょう。
しかし,この大学は研究成果にはたいへん見るべきものがあり、知る人ぞ知る,国際的にも存在感があります。実績的には生命科学では国内のトップ10には入るでしょうし,教授スタッフも他大学に引き抜かれる方が多いことからも、研究面での成果は,特に植物科学を中心に、名が通っています。
わたくしも教授のかたがたはかなりの方を知ってますが,いつも思うのは,学生のタイプがよく見えてこない,のです。学生から見た校風がはっきりしない。
まだ著名な卒業生とかがでていないのは新しい大学なのですから当然だし,研究科も三つしかない規模が小さいのでしかたないのでしょうが、それでもなお、卒業生の印象がかなりはっきりしないのですね。
修士を出て企業などへの就職を希望する学生が多く,研究トップをねらうタイプの学生が少ないと聞いてます。しかし,本当にそうなのでしょうか。そのあたり,今週と来週の二回の訪問でわたくしなりの考えを持ってみたいと思ってます。
ところで、最近の若者は講義のときに前列に極力来ようとしない,質問もしない、こういわれてます。今回もそうなのか、そのあたりも個人的には興味があります。