日本の大学院生

きょうは、オランダからのポスドク希望者のMBさんがセミナーをして,そのあとラボ見学をするに来られます。経歴的には申し分ない方です。

きのうの奈良先端大での講義はいろいろ参考になりました。講義のおわりに感想のようなものを書いてもらいました。帰途の電車内で、ずっと読んでみて、またまた考えさせられました。

実は昨日の朝書いた、ブログを読んだ情報系の元気のいい院生が最前列に座って,活発に質問や討論をしてくれて、講義自体たいへんうまくいったとわたくしは思うのです。
後ろのほうで静かに、ちょっと無表情な感じで座っていた大多数の院生たちもこうやって何か書いてもらうと,はっきり自分の意見と感性をもっているのでした。それが、これらの講義の後の感想文を読めば明白です。

しかし、もしもこの感想文を書いてもらわなければ,わたくしの彼らへの感想は,一部を除くとひどくおとなしい、静かな若者たちだな、という印象以上をもたないと思うのです。
これ、外から見た、日本人の一つのパターンです。
その正反対の国民はどことはいいませんが、たいした意見は聞いてみるとないのですが、あたかもすごくあるかのような表面的にきらきら糊塗する意見がだせる、そのような人達と比べてどうなのでしょう。
学者は「口舌の人」というわたくしの定義からすると、まずいのですが、でも個々の感想文をよむと素直でなおかつ本質がわかっている、ひとことで惜しいなあ,と思ってしまうのです
わたくしが彼らを修行させれば,飛躍的に伸ばせるのになあ,などと思ってしまうのです。
口舌の人だけではなくて,思い込みが強い,理由もなく自信がある,こういうものはある程度後天的に伸ばせるのですがね。

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