全国サッカー大会の優勝戦で野洲高が鹿児島実業高校に勝って優勝しました。
延長戦の後半で一点を入れて決めましたが、途中からなんとしても野洲高に勝ってもらいたいなあ、と思っていました。地元びいきということもあるかもしれませんが、野洲高が勝てば潮目、世の中の流れがかわる、そういう気分でした。
わたくしが若い頃に流行った言葉、ヌーベルバーグ(フランス語で新しい波の意)をおもいだしました。
なにしろかっこいい、技術もすごいが、頭脳的でなんともいえず気分のよくなってくるサッカーでした。パワーもかなりあるので、日本人の目指すサッカーがここにあるという感じ。もちろん素人の意見ですが、床屋政談とおなじでこういうことがわいわいいえる世の中でないといけません。
高校生がひたむきに考え考えやったら、とんでもなくレベルの高いサッカーに到達してしまった。そんな感じではないですか。Jリーグの選手ばかりでなく、日本選抜の選手にもこういう感じのサッカーをやって欲しいと思いました。しかし、こんなに上手に球を操れる選手は上の方でもそういないのではないかと思ったくらいでした。
監督も見た目にもかっこいいですが、しゃべる内容もかっこいい。優勝監督インタビューにありがちな先生臭さもまったくなく、この指導者の人柄とやり方に選手たちが集まってきたという報道もうなづけます。山本監督は世界を見据えて、サッカー指導をしていると聞くと、ちょっとしびれてきます。
それこそが、望まれる最高の指導でしょう。
うーん、あの三上山の麓にそんなすごい、サッカーをする県立高校があったのか、と感心するのですが、賛嘆をこえて、四嘆、五嘆です。かつて四強までいった滋賀のサッカーもこれで真に全国区となりました。
驚くのは、この野洲高のサッカーを見るのは有料なのだそうで、たぶん支援資金にしているのでしょうが、高校で銭をとれるサッカーを目指すとは、またまた感心です。ちょっと車で30分はかかるので遠いのですが、見に行きたいと強くおもいました。
このすごい指導者がこれからやるであろういろんなことに着眼したいです。また参考にしたいです。
科学研究でもおなじようなことがあって、高校生での科学教育が重要なことはたしかですが、本当は小学校の4年か5年頃にしっかりした基礎的な考えを身につけること、すきなだけ理科的なものに耽溺する機会を与えることが、ほんとに大切なのでしょう。こんなことを書き出すと読む方も書く方もしらけてしまいますが。わたくしの悪い癖で、ついついこういうことがあると、わが身にひきかえて考えてしまうのです。