なんかオリンピック結果ひどいですね。序盤は。でも、これはマスコミの大騒ぎの予想の過大評価が原因で期待が大きすぎたからでしょう。実力はもともとこんなもんなのでしょう。このあいだのサッカーにしても、米国は非常に強い勝てたら奇跡に近い、くらいに謙遜して予想したら、3−2の結果で良くやったということになったのに、予想とかは怖いものです。やはり米国の雑誌の予想のように、オリンピックのメダルはゼロかひとつとしたら、ずいぶん違った感想になるでしょうに。
学問でも同じだと思うのです。期待しすぎはいけません。大志のもちすぎもいけません。等身大の学問、という言葉がわたくしはいちばんすきです。しかし、時間の許す限りあきらめずに努力しましょう。楽しむのもいいけれども、その前に苦しまないと、楽しみもほんとのものになりません。
きょう、学術会議、やはり延々とした手続きのはなしはわたくしの気力をはるかに越えていたので、まだ個別部会の会議の時間はあったのですが、途中で帰ってきました。最近は、何でもこんな感じで接してます。
でも、収穫はありました。朝は松田岩夫科学技術政策大臣の40分にわたる「科学技術基本政策について」の演説がありました。なかなか良かったです。「学術会議よ、立て!」と叫ぶなど、意図してない、巧まざるユーモアがあって、たいへん愉快に聞けました。午後は安倍晋三内閣官房長官が来られて、短いあいさつをされました、かつては政治家は学術会議の存在すら知らない人達がほとんどだったのに、新生学術会議には相当な期待があるとの、下げたり上げたりの巧みなお話しでした。何しろ髪の毛もつやつやして、若いし、いま次期首相の下馬評の一番高い方で、会員の拍手も相当な大きさでした。会員から三つほど質問が出ましたが、そつない返事でなるほどこういうかたか、とうなずきました。「なまの安倍長官」を目撃できたので、すっかり満足しました。われながらミーハーですが。
ところで、松田大臣のこと、いまおもいだしました。BSE問題で民主党にどういう対策をするのだと詰め寄られて、じっと(米国の対策を)見守る、と返事して、それは要するに何もしないことですね、とまた詰め寄られても、このじっと見守るというのをイントネーションを変えて返事して、見守るのも、しっかりやることだと、返事して、委員会の笑いをとってました。わたくしも思わず笑ってしまいました。なかなか、頭の良い人だし、政治家にしては珍しく笑いの取れる人だと思いました。
ところでこの科学技術基本政策答申というのは、第三期平成18年から22年度のものですが、キャッチフレーズは
基礎固めはすんだ、世界の頭脳戦争は激化、
資源のない日本は”知恵”で生きていくしかない!というものです。
知恵は最も大切です。しかし、知恵があっても、それだけでは、知恵の持ち腐れになりかねません。
知恵にはプラス実践と行動が不可欠です。知恵と実践のあいだには相当な距離がありますのでいかにして知恵を実践として具体化するか、このあたりこれから、しばしばこの答申について具体的に論じてみたいとおもいます。今日は、紹介までです。
ところで霞ヶ関官庁のコンピュータはすべてブログは読めないようになってるそうです。