普天間基地の移設のゆくえ

寒い。気温10度でした。
桜は満開ですが、散るのにはちょっと温度が低すぎ(そんなことはないか)のような感じの日でした。比良山麓のほうで二本新たに植えた桜も寒そうに咲いてました。
それで、薪を買っているおじさんに電話して、ちょっと買い増しました。運良く10束買えました。この調子では、5月末くらいまで、夜間はストーブが欲しいでしょう。
猫もストーブの傍でくるまって寝てます。

普天間基地の移転問題は、名護市長が政府の沿岸部への移設案を認めたというニュースが大きく流れたので、本土では、たとえ県知事が反対しても、そのうち政府案のように決まるだろうということで、大方の観測があるようですが、沖縄で新聞を読んでいると、まったく異なる印象を持ちます。
県民のアンケートを見ると、県知事の反対の態度が圧倒的に支持されているようです。特に地元の名護市民の8割が市長が同意した案に反対の意思表示をしているようです。県知事が堅持しているという案は辺野古沖に移設するというもので、住民への影響が少ないとされるものです。

温度差という言葉がありますが、この普天間基地移設問題くらい、本土と沖縄で感じ方の違いが激しく出ているものはないかもしれません。むしろ、本来存在している、温度差がこの問題において典型的に顕在化しているのでしょうか。
2004年にヘリコプターが普天間基地そばの沖縄国際大学に墜落した時も、沖縄県民は激しく怒ったのですが、その怒りは本土にはほとんど伝わらなかったようでした。さらに外務大臣がヘリコプター操縦士の墜落時の技術を褒めるという一幕もあったりして、政府や本土マスコミに対する沖縄への無理解への怒りの感情は非常に高まったものでした。
大方の沖縄県民の感情をわたくしがせんえつにも忖度するのなら以下のようになるのでしょうか。
普天間基地が市街化住宅地域の至近距離にあることから移設されるのに、またもや新たに住居地域のそばに作るのか。
そのように新たな被害地区をなぜ沖縄に作るのか。
そのための巨額の国費が結局は沖縄で一番大切な環境破壊に使ってしまうことになるのではないか。
V字型の滑走路で騒音は緩和されるというが、まったく信用できない。
辺野古沖案でもほんとうは我慢に我慢をかさねて、承諾したのであって、このような新たな沿岸案を承諾するのはもってのほかだ。
基地移設でうるおうのは、一部業界だけで、ほとんどの住民にとって迷惑以外の何者でもない。

本土では、ほとんどの地域で米軍基地を見ることもないので、このような沖縄県の置かれた状況と県民の感情を理解することはいまやとても難しいものです。
米軍の沖縄での存在は、かなり「なま」で感じられるものであり、とくに海兵隊やこの普天間基地のような海兵隊の飛行場は格別に嫌がられているようです。陸軍や空軍が別にベターというわけでは無いのでしょうが、海兵隊は雰囲気はまったく異なるとよく言われることです。
今後どうなるのかわからないのですが、政府要人が無神経発言をひとつでもすれば、怒りの火は燎原のように拡がる素地があることを、強く感じます。

米軍基地に依存しない、沖縄に力強い経済産業を作ることが、一番大切なことなのだと思われます。

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