結局、時差が米国西海岸に合う前に帰国してしまったみたいです。
きのう夜、眠い目でテレビをみたら、滋賀県新知事に嘉田氏というテロップを見ました。たいへん驚きましたが、それ以上は日中の農作業でへとへとだったので、見ないで寝てしまいましたが、あらためて今朝の新聞で記事をよみ、その(滋賀県民にとっての)インパクトの大きさに驚いているのです。
まずわたくしは自らの不明を述べねばなりません。現職知事が再選に決まってると思い、関心ももてずに、さらに投票にも行きませんでした。嘉田候補に関心がなかったのも、社民党推薦と言うことで、自民、公明、民主共同推薦の現職知事に対して、弱すぎると思っていました。また、今回の争点の新幹線新駅も必要ないのかどうか、ほとんど考えずにおりました。JRとの接続が悪いのはひどいとはおもいましたが。
しかし、投票結果は僅差ではなく、大差で大津市でも大きな差でしたし、ダブルスコアに近いくらい票差の開いたところもありました。投票率も50%はありましたから、民意は、現職知事ノー、嘉田候補イエスとはっきり出ました。共産党候補も新幹線新駅反対で相当な票を取ってましたから、現職知事にとっては、惨敗以上の惨敗です。これに乗った党、とくに民主党はそうとうにショックでしょう。
嘉田氏については政治的立場は、ほとんど知るところがありませんが、「もったいない」をスローガンに運動していたとのことです。環境を大切にする現役の研究者でもあり、これまでいろいろ環境行政に提言をしていることから、行政経験はないものの、しっかりした視点を持っているのかもしれません。議会では、圧倒的少数派なので、困難が予想されますが、県議会も含めて、なんでも話し合いする態度なので、民主党が反省して、嘉田知事に近寄ればあんがいうまく行くかもしれません。
わたくしが一番注目したのは、選挙運動の総括責任者に寺川庄蔵氏の名前を見たことです。このかたは長年にわたって滋賀県の土建屋的行政態度を批判してきたかたで、筋金入りの活動家です。
滋賀県も、これまではいろいろ散発的な活動はありましたが、知事という本丸に嘉田氏が入ることで、滋賀県はこれから面白い行政が色々なされるかもしれません。わたくしも、水にかかわる滋賀県の田中角栄的土木体質がかわる可能性が出てきたので、嬉しく思っています。
取りあえずは、県民の民意をまったく予測できなかった不明を恥じるとともに、嘉田氏の行政手腕を注目してみたいと思います。