数日前に突然見知らぬ青年からメールが来ました。
JSといい、かつて40年くらい前にわたくしがスイスにいたときに一緒に仕事をした女性CASさんの息子だと自己紹介しました。
CASさんには2年前にジュネーブで会いました。でもわたくしの頭には彼女には息子さんがいるということが頭に入ってなくて、えーっとあの著名な物理学者である旦那さんとのあいだのお子さんなのかなと、思ってしまったくらいでした。
CASさんにはいろいろお世話になったことが思いだされます。とても世話好きで、わたくしはかわいい坊やくらいに思われたのでしょうか、とても親切にしてもらいました。右も左もわからずにウロウロしてる見えたのでしょう。もちろんその時にはお子さんがいなかったので、息子さんは40才前のはずです。
息子さんはちょっと訪問をしたいと言うメールでしたが、週末に来れるなら、比良のほうに遊びに来ないかとメールで尋ねると、いけるというあっさりとした返事が来ました。
それでメールにすこし詳しく、京都駅で決して琵琶湖線に乗らずに、湖西線に乗って、降りる駅の名前を書いて、一時間に一本の速い電車に乗れば、わずか30分で来られると伝えました。
土曜日の昼過ぎに本人から携帯のほうに電話がありました。番号が通知してあったので、ああ携帯を持っているのだなと思ったのですが、本人が何時何分の速い電車に乗ると断定的に言うので、それじゃ駅で待ってるよ、でも湖西線だとかならず確かめることと、駅の名前をいうと本人は何もわかってない感じなので、あれ、おかしいなとは思いました。
彼は、なぜか慌てた感じで電話をきりましたが、その後で時刻表を見ると、その時間の電車は琵琶湖線ですので、これは駄目だと思って、携帯の電話に連絡すると、なぜか日本人の男性が出てきました。あれ、彼の友達かなとおもって、JSという人に話したいというと、その男性は京都駅で若い外人にごく短時間携帯を貸しただけと言うではありませんか。これには参りました。連絡のしようがありません。間違った電車にのれば、野洲まで行ってしまいます。
その後、彼からは何も連絡がないので、しかたなく、その時間帯で各駅で来る電車にあわせて、駅までいって、プラットフォームに行って待ちました。
50人くらい降りた乗客の中で、先頭の車両から外国人と思われる青年がのこのこ歩いてきます。JSさんかい、と聞くとそうだと、いう返事。ずいぶんあっさり会えたので拍子抜けしました。
彼はわたくしとの電話の後、インターネットカフェにいって、わたくしからのメールを読んで事情がわかったようでした。たしかに旅慣れてます。
NTTの研究所で2か月ほど勉強に来たカリフォルニア大学の数学の大学院生とか。なかなか感じのよい青年でした。妻は次男と同じ年とわかったこともあり、また次男と同じ、研究をしていることもあり、かなり好感を抱いたようでした。
一晩泊まって、お昼ごはんを食べたあと、すこし湖畔を散策したあとに、また旅たっていきました。ちょっと寂しくなったような感じがしました。
わたくしはCASさんの息子なので、彼女にどこか似た風貌を頭にえがいていましたが、それはどうも違ってお父さんによく似てるようでした。
久しぶりに、スイスで育ったわかものと話しをしました。米国籍ももってるようでしたが、わたくしにはスイスの若者だなと思えました。やはり、スイス人らしく、すこしは屈折してますが。でも大器というか、なかなかの面白さをひめた若者でした。いまの日本では見かけない、若者です。でもわたくしなどが、若い頃には日本でもいたタイプなのではないかな。
かれは、日本語もすこしわかるので、もしかしたら、このブログを読めるかもしれないとおもい、内容もかなり平易に書いたつもりですが、どうでしょうか。拍子抜けは難しすぎるかもしれません。