きのう、テレビから聞こえてきたのですが、ミネラルウオーター代を一ヶ月に2万5千円使う男性の声でした。おもわず振り返ったのですが、その若い男性の次の発言が、酒のみに比べれば安いものですよ、というものでした。ふーんと、かなり感心しました。
一ヶ月に一万円くらい飲み水代を払う人が案外多いとか。はなしがそこからどう発展したのか知らないのですが、水道水はいやだ、ということで、生活している人たちがかなり多いらしいのです。わたくしも水道水はそれほど好きではありませんが、あのペットボトルというのですか、あれが一本あれば食卓においてもせいぜい3,4日に一本でしょう。我が家では、妻がそういう水にお金をかけるのを許してくれる雰囲気はありませんので、もらい水とか水のかわりにアルコールとかそんな方向についついいってしまいます。
昔の日本人がお金をまったくかけなかったものに、今はお金をかけるものが沢山あります。自分の体がかかわると、お金のかけ方の落差がたいへん激しいようです。
眉毛のことを話題にします。
わたくしは生まれてこのかた眉毛に一円もお金を使ったことがないし、気にしたこともないのです。禿げないし、いまのところ白髪にもならないからでしょう。理髪店で、眉毛どうしますか、と聞かれたら適当にとか、はっきりしない返事しかしません。
現今の女性の多くが眉毛に甚大な関心を持ってることはよく分かります。たぶん、かなり時間はかけてるのでしょうね。でもお金をかけてるのでしょうか。そのあたりは分かりません。妻も娘も眉毛にはほとんど関心がないのか、触ってる気配がないので、お金がかかるのか、分かりません。でもあれそろえるのにずいぶんの技術が必要にも見えます。マニキュアとか顔を塗る色んなものはもちろん有料でしょう。眉毛ははさみとカミソリだけで細工をすれば十分なのでしょうか。この素朴な疑問は、いまだに十分解明されてません。まつげとちがって、さすがに電車のなかで眉毛を剃ってる女性を見たことありません。
電車の中でいろいろな年齢層の女性の眉毛をみて、そのひとりひとりのひととなりをいろいろ想像するのは、そのような状況になったら案外おもしろいものです。ただ、がらがらに空いた昼下がりの電車のような状況で反対側に座った人達を観察する機会に恵まれるのは滅多にありません。しかも見てるのを察知されるのはいけないので、決して観察してるような表情をしません。まったく興味がないようなふりをして、この眉毛はすごい、などとひとり関心しています。
どちらかというと、記憶に長く止まるような派手でどぎついのが好きです。それから、極端に跳ねたようなのとかも、記憶に残ります。年齢は関係がなく、年配の70代くらいの人のまゆげに感心することが何度かありました。もちろん、これは生まれつきの眉毛でなく、加工された眉毛のはなしです。
わたくしが最近いってる理髪店では眉毛もやります。女性専科ですが、はじめが3万円、5万円とかのメニューでその後、維持費に半年間で2−3万円らしいです。いっぺん説明を聞いたのですが、よく分からないので、入れずみみたいなものと勝手に解釈しています。しかし、そんなにお金をかける価値があるかですが、その理髪の奥さんに言わせると、朝いつおきてもすぐ家の外に出られるというのです。そのことこの意味が実感は無いのですが、でもいわゆるスッピンは人に絶対見せられないという、鶴の奥方のような状況が解消されるのでしょうか。
わたくしももしも自分の眉毛を変えたら、ずいぶん顔の表情が変わるとおもうので、たしかに眉毛というのは一度いじりだしたら、やめられないものかもしれません。からだのなかの小道具ですが、印象はかなり強いのでしょう。変えたらば。歌舞伎役者などは眉毛一つでがらっと人物の表情を変えてますね。
男性の多くが眉毛をいじる時代がくるのでしょうか。いまでも少数はいるようです。
私の研究室も男性のだれかは触っているような気はするのですが、注意深く見てないので、気がつきません。
ところでまたあすから、北海道です。こんどは北大に行きます。