カツサンド

理研でのふたつの講演は無事終わりました。主催された担当のかたはこのラボマネジメントと研究不正のはなしは、聴衆が多かったと喜んでくれました。研究のセミナーのほうも沢山質問があって、わたくしにとって励みとなりました。
理研の主任のかたは忙しそうです。ラボのトップが現場以外のところで忙しすぎるのは良い事ではありません。昔は、研究所は研究三昧で羨まれたものですが、昨今はどこの研究所のラボヘッドに聞いても過酷に忙しいという返事が返ってきます。なぜでしょう。わかりません。何かがおかしいのでしょう。

きょうは、京都に帰って、集まっていただく人たちと会合をこなさなくてはなりません。重要な問題でもあるので、よくよく考えて結論を選ばねばなりません。

東京駅でのプラットフォームにある待合い室というかコーナーのなかで、30代後半と見受ける女性が、だめだめ、カツサンドなんて、絶対だめえっ!と激しく誰かに言っているので思わずその方の顔をしげしげ見てしまいました。その5分ほどまえに下の売店で、わたくし野菜サンドを470キロカロリーというのを確認して買ったばかりだったので、何のこと?と聞き耳を立ててしまったのです。その時買う気のないカツサンドをちらっと見たら、750キロカロリーとう字が見えましたし、その直後です。
叱られている人は誰かと思ったら、母親とおぼしき人で、可哀相にしょぼんと力なく、口も開けることなく、娘に言われっぱなしでした。関東の女性はきついなあ、とおもわず無言の独り言が出ました。
この娘とおぼしき人、上品な顔のくせに、しつこく、だめだめ、なんと図々しい、今晩は新神戸降りてから、ご馳走食べるんでしょ、いったいなんて図々しいのだろう、図々しいを連発して、無抵抗の母親に機関銃のように言葉を浴びせてます。その口調のきついこと。
父親とおぼしき人は、取りなすのか、それとも娘に加勢しているのか、カツサンドはカロリー的に最悪だよな、とか言っています。わたくし、おもわず滅多に旅にでないお母さんがはしゃいでカツサンド食べたいといってるのだから、夜は夜、昼は昼でささやかなご馳走かってあげたらいいじゃないですか、と介入したくなりました。このかあいそうなお母さん、たいして肥えてもいないのに、こういう娘を持ったら最悪だな、と思った次第です。このお母さん、ドアの開いた、のぞみに向かって父娘のうしろ数メートルをとぼとぼと歩いていました。
あのメタボリックシンドロームを目の敵にする、排斥運動がいまやかつての軍国主義のように日本中を席巻してるのでしょうか。

タイトルとURLをコピーしました