裁判での陳述書、血圧降下剤の奨励についての疑問、複雑な気持ち

研究報告会、2日目でした。きょうは七人でさきほど無事終了。疲れました。
きょうは夕方から建物の中庭で、飲食をするのだそうです。いままでやったことはないのですが。

ある大学での研究不正問題で依頼されて、裁判にかかわる陳述書の作成にかかわりました。詳しいことは書かないほうがよいだろうとおもいますが、裁判官が読むであろう文書作成にかかわる最初の経験でした。なるほどこういうふうに準備をする必要があるのか、大変なものだなというのが正直な感想です。陳述書ですから、なにのなにべえの意見と言うことで、わたくしの履歴書や論文リストなども同封するわけです。
このケースはわたくしにとってもあまり迷うことがないので、判断は容易でしたが、なかには判断が難しく、陳述内容も明解でない場合もあるかもしれません。しかし、そういう場合でも誰かが裁判官に意見を言わないと悪しき前例が作られていくかもしれません。
捏造論文については、疑わしきは罰せず、でなくて疑いをかけられた責任著者はきちんと説明をする義務があるのです。その義務を放擲されたら、学問の世界ではなんらかの罰則的対処をせざるをえないのでしょう。

けさの新聞をみると、京大と京都府立医大の医学研究科教授がファイザーという大きな製薬会社の広告欄で、血圧を低下させることがどんなに重要かということを力説していました。
わたくしも昨年体重を下げたら血圧がかなり下がりましたが、なかなか下がらない人達は血圧降下剤を飲むというのは知っています。年間2兆円とかの血圧降下剤がつかわれてるとか聞いたことがあります。その時に、血圧の基準が下がったので、降下剤の消費量がものすごく増えたとのことです。しかし、本当に薬品会社の広告にまで出て、まいにちきちんと降下剤を飲みましょうと、言う必要があるのだろうか、と素朴な疑問を持ちました。ちょっとでも高いと問題だと権威がいえば、みんな真面目に飲んでしまうわけですが、本当に寿命がそれで平均的に延びているのか、わたくしは疑問をもちたくなります。脳梗塞が起きやすくなるなどと、聞いたことがありますが、その副作用はいかにもありそうな気がします。本当のところはわかりませんが、血糖値の基準にしても、血圧の基準にしても、どうきまったのか、どういう理由で基準が変化したのか、説明をきいてもさっぱりわからないケースが多すぎます。

話題がもどりますが、論文捏造には時効などありませんが、ずいぶん前に関係者のあいだでながく疑われていた論文がありました。内容は面白そうな話しでしたが、結果として大きく間違っていたのですが、それが意図的な捏造によるのかそれとも意図しない研究者の力不足からくるエラーだったのか、分かりにくいのでした。つまり本人たちのこれという説明が無かったのです。つまり説明責任が果たされてない状態でむかしなのでやむやになったのでした。
こn論文の研究者達からその論文で作ったはずの試料を供与されたひとたちは、海外研究者も含まれますが、それが論文内容とはまったく異なるものだったので、大いに迷惑をしたものでした。それと同時に深い疑いを持ったわけです。
そのような研究者達が年月がたちいつのまにか所属組織で有力になり、社会的発言を増してくるのを目撃することがあるわけです。特に社会の不正をただすような方向で活動をしていたりすると、正直かなり複雑な気持ちになります。

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