帰国の夜は熟睡7時間できたので、これで大丈夫かと思ったら、やはり駄目で、昨夜は眠れずに閉口しました。よく2日目に時差ぼけがでるといわれているので、その通りでした。ただ、機中でもよく寝たので、寝過ぎのこともあり、きょうは1時間くらいうつらうつらした以外は、外での仕事に精を出しました。最後の雑草をとると見事にきれいになり、実に気分のよいものです。クリがあちこちに落ちていて若木ですが、相当数の収穫がありました。いろいろ食べるものが多くて大変です。
ひさしぶりに、たかじんのそこまで委員会とかいう、O先生ならえぐいな、というであろうトーク番組をみて、つくづく日本の政治は日本人にしかその面白さはわからない、まあ盆栽政治みたいなものかもしれません。
テロ特法の議論など、日本人にとってはなかなか深いのですが、外国人のだれも共感できないたぐいのものでしょう。
このありがたい憲法のおかげと、いまに続く米国との対等でない軍事同盟のふたつが微細にからまりあっているのですから。国連か二国間の軍事同盟か、他国からは日本がガソリンスタンドをやるかそれともしないでなにか別なことをするかの違いにしかみえないので、日本国内のケンケンがくがくはまったく理解されないでしょう。トルコが米国下院のオットーマン帝国時代の虐殺事件の非難決議を委員会で可決したら激しく怒って大使召還そして米軍の軍事施設許可をださないという、外国からはたいへん分かりやすい行動とは大違いです。日本は親米のふりをして本当はぜんぜん別なことを考えている、とでもおもわれているのならまだましなのですが。どうも、たしかに福田政権になってから、政治がつまらなくなりました。テレビの委員会ではしきりに小泉政権を懐かしんでいました。
でかけるときのフィンランド航空の機内には週刊文春と新潮がおいてありました。最近は週刊誌をまったく買わなくなりました。広告の見出しで充分とおもうようになったからです。米原万里さんがなくなったり、例の高島さんが書かなくなったりで、どうしても読みたいのが一つ無ければ週刊誌はかいたいとは思わないものです。
その二誌には福田内閣の品評がありましたが、驚いたことにどちらも悪口がほとんどないのです。どちらも辛口ですから、かなり一生懸命悪い情報を集めようとしたのでしょうが、例のお金のこと以外にはまったく見つからなかったようです。ふーん、そんなものが、それじゃ半年かそれ以上はもつ、となんとなく思いました。身辺はかなり清潔なのでしょう。小泉さんは本当に金銭面でみごとなくらいなんにも出ませんでした。それが長期政権を維持できたもっとも大きな要因でしょう。福田さんも小泉さんも人の面倒見が悪いから、身辺がきれいなのか、と理解しました。
そういえば、わたくしも自分では出身者の就職などに相当に面倒見が悪い方なので、身辺は清潔だなとおもいあたりました。
何人かの医学部系、理学部動物、植物系の大先生のお弟子さんの売り込みの激しさというか、情熱の壮烈さにただただ驚いたものです。わたくしは、ゴルフもしないし、女性がはべるところはさっっぱりいかないし、祇園にももう15年くらいいってないし、つきあいはひどく悪いものです。ラボの若い人と、百万遍のそばのZとかOの千円とか二千円でOKの安いところで飲食もしているので、ケチなつもりはないのですが、たぶんまわりではそういわれているでしょう。しかし研究面では面倒見もよいし、海外にいくばあいもまあいろいろ考えてあげているので、その点だけは文句をいわれないはずだし、わたくし的にはそれで充分です。例外的にやたらに推薦状を書かされた人達が少数ながらいますが、まああれはだいたいコピーペーストがおおいので、そんな大変ではなく単に気持的にうっとうしいだけです。こんなことを書くといやがったり怒ったりするかつての出身者もいるかもしれません。