タクシー券考

きょうは日曜ですが、ちょっと最近気になる記事でタクシー券のことを書いておきます。
ほとんどの庶民はタクシー券など縁がありませんから、これが贅沢の極みのように、また無駄遣いの極みのように書かれればそうかとおもいがちですが、ほんとそうなのでしょうか。
わたくしは大学での現役時2年間管理職やってましてその頃は使いましたので、また今も沖縄ではタクシー券を使っていますので、ちょっと感覚がちがいます。また平素タクシーによく乗るので、運転手さんがごくごく質素な生活をしていますから、タクシー券を使う人種はいざしらずそれを扱う運転手さんは、タクシー券利用者が経ればそれなりにガッカリするものでしょう。

まさかマスコミの論調はタクシーに乗るな、というのではないでしょう。
無駄なタクシーに乗るな、と大声でいいだしたら、タクシーの営業妨害でもあるでしょう。無駄なショッピングをやめろとはいわないでしょう。
これはあくまでも税金だからいけない、というのでしょう。つまり、税金で無駄なタクシーに乗るな、というような倫理はたいへんおおかたに受けるでしょう。でも税金でタクシーに乗るな、と零細なタクシー運転手にいうのもほんとは酷でしょう。だから無駄に乗るな、ということになります。しかし、どれくらいから無駄になるのか。わたくしは管理職の時に帰路にひんぴんと使いました。心身ともに疲れ果てていると、「自覚」したからでした。その時にそれは無駄だと言われたら、たぶん自腹切っていたでしょうね。でもまあ一回1500円くらいでしたが。

たぶん一番の抑止力は、自腹を切れといわれれば一回2万円とか3万円とかの官庁の深夜タクシーご帰還はすべて無くなるでしょう。そんな給料をもらう官僚はいないでしょう。
自腹、後払いも抑止力があるでしょうが、でもまあちゃちですが不正は多々起こるでしょうね。
タクシーに乗って、領収書くださいというと東京みたいなところでなく地方だと金額抜きのをくれます。その気になれば実際よりずっと多い額を書けます。
沖縄での経験ですが、マスコミ関係者はたくさんタクシー券を要求するのだけれども、あなたも5枚くらいいらない?と聞かれたことがあります。間違われたみたいでした。
マスコミの人たちにかぎらず官民とわず、飲み代をちょろまかす方便にタクシー領収書はよく使われると聞きます。
そういう点、タクシー券は不正が起こりににくい、と経理担当者は思うはずです。

それでタクシー券ですが、結局予算があるのですね。官庁ではおおよその年間予算額があるのですね。これを消費しないといけないという例の年度消費の必要性があって使い切ってしまうまで使うことになるのでしょう。
年間のタクシー券の予算額は官僚は決していわないのはこれが裁量の範囲だからです。
京大でも、研究科長になってもタクシー券を使えるとは限りません。当時でも駄目な研究科はありました。しかもその後タクシー券は贅沢であるし、検査の時にたいてい厄介なことになるからというのか、全廃になったときいてます。
このブログを読まれるタクシーの運転手特に沖縄の運転手ののかたにはタクシーはたいへんに便利で庶民の生活に不可欠であることを世論に浸透する努力が必要と申し上げておきたいものです。

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