東京の人はよく歩きます。品川駅構内の高輪口から港南口への通路など朝は人々の大河といっていいくらいの流れが見られます。上流下流ところどころぶつかり合いながら、とうとうと人々が動き、流れるさまは壮観といえます。
かつて品川というのは間違いなく東京の場末だったので、宿場の印象も場末感が強かったものでした。羽田空港がちかいこともあり、また京浜急行の終点でもあり、盛り場の雰囲気はもちろんあったかもしれませんが、わたくしなどはよくよくのことがなければまず来ることはありませんでした。それが、新幹線の駅ができて一気に変わったのでしょう。周囲にある多数の高層ビルからはき出されるというか、中に入っていく人の数の多さ、大変なものです。また周辺の居住アパートの高層ビルの多さにも驚きます。それで、品川駅は、昼と夜の住人のための交通ターミナルともなってその人の多さだけはたぶん東京でも屈指の場所になったのでしょう。わたくしも、最近は品川での会合が増えています。またお台場での会議も品川に泊まることがあったりで、新幹線の駅でもあり、頻繁に下車するようになりました。
今回は駅前ですが、いつもとは違うホテルに泊まりました。小さいので、雰囲気がずっとましです。ちょっと値段は高いのですが。次回からはこちらにしようかなと思いました。例のリーマンの破綻にともなって、廃業となりいまは雇用を失った人たちが自主営業をしている京品ホテルにもいってみました。三軒の飲食店はかなり客も入っていました。ホテルのほうは電話が通じないのでやってないと思っていましたら、やってるのだそうで、フロントに出かけて交渉するのだそうです。団結、闘争、という懐かしい言葉を見ましたがなんとか頑張って欲しいと願うばかりです。晩飯は一人でしたが、その自主営業の一軒で食べました。
きょうはシンポジウム当日でした。いつものことですが、勉強になります。
また平素はご無沙汰の多くの人と会えて懐かしい気分もありました。わたくしの講演もまあまあの出来でした。しゃべってみると、出来が自分で分かるものです。
染色体分配のはなしよりはわかってもらえたでしょう。
わたくしとしては、幹細胞とかエネルギー代謝とかそういう話はなんでも発表をきいてみたい、という気持です。