基礎研究活動的なもの、特捜と小沢氏の対決の場合、

われわれの生活の基礎代謝のように、研究者も平素の自分を維持するうえでの基礎活動のような類のものがあるのです。わたくしはよく研究室の若い人にいうのは、土日ラボに体を運ばなくても、家庭奉仕をどこかでしていても、頭は研究活動はできるのですよ、ということです。この基礎研究活動をやるかやらないかで、人生は大きく変わるはずなのです。

欧米の研究者でしぶとく研究成果をあげてくる人たちのなかにはそういうタイプの人が多いことを知らねばなりません。日本から行ったポスドクが、土日はラボに誰もいないのでみんな怠けている、と油断はしてはなりません。もしかしたら、土日にしこしこと日本人ポスドクが出したデータを横目で見ながら、さらに先をいく実験を企てているかもしれないのです。同僚に気がつかれないかたちで、頭をうまく使って出し抜くというのは人の努力を横取りするのにもっとも優れた方法なのです。

閑話休題、わたくしもここのところ長いこと、基礎代謝的な仕事を一つやっていましたが、それがだんだん終わりに近づきつつあります。
鴨やアヒルのような水鳥の足を見てもまったく美しくありませんが、泳ぐために必要です。水かき的な活動は研究者の根本と思っています。今回のはずいぶん時間がかかりました。明日くらいには脱稿するので、ちょっとのんびりしたいものです。ファイルをみたら7か月くらいかかっていました。

小沢代表、断固検察に対抗していくとの記者会見をしたようです。
最近の検察特捜はなんだかヘンで佐藤優氏の著作をよんでも検事がそうとうにおたくっぽいなあ、と感じます。へんに世間を意識している割に、本当の世間とは相当なずれがあるようにも見えます。佐藤氏や鈴木氏とか堀江氏、村上氏のケースを見ても、マスコミでもてはやされると、危ないようです。マスコミと検察が一つの岩盤というか、共生組織を作っているのは間違いありません。いま政治部記者はこの小沢氏の事件で燃えているでしょう。
ちょっと思いだすと、
外務省のラスプーチン →佐藤優氏
宗男ハウス →鈴木宗男
のように、悪役としての称号が逮捕前にマスコミに囃し立てられて付いていました。
闇の守護神といわれた田中森一氏の自伝も読みましたが、後味が悪いです。どうも検事というのは人間性がかなりいびつになってしまう、職業のようです。だからあのさわやか、と自称する元検事さんまったく信用出来ません。でも特捜のすばらしい功績は佐藤優氏を逮捕、留置したおかげで、このたぐいまれな人物を狭い外務省から外部に出して、世間が彼の存在を知り得たことでした。

小沢氏の場合は、どうなるのか、彼のお師匠さんのようになってしまうのか、反転攻勢にでるのか、やはり検察ももしも小沢氏がこの秋に首相となったら報復がすさまじいでしょうから、必死で政治的影響をゼロにすべく全力で襲いかかると見ています。
ホリエモン氏や村上氏のようにあっさり敗北宣言をするとは思えませんから、マスコミもこれでしばらくは商売が出来ていいのでしょう。わたくしももちろん興味深々、どうなるか見守りたいです。なんとなく、悲惨な結末にはならないような気がします。日本国に取っては。個人的にはどうか知りませんが。

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