仮説と真実、政治の世界での仮説、自信なくゴルゴ13好き

実験科学者はというか、どの科学者もなにかわからないことがあれば、それを説明する仮説を立てるものです。実験科学者は、新しい実験データがでるたびに、それまでの仮説をもういちど吟味してあたらしいものにしたりします。一つの分からないことに、複数の仮説を考えるものです。AもしくはBもしくはCのように。たくさんの仮説を立てられるのは科学者として一つの能力です。多ければいいというものでもありませんが、でも仮説をぜんぜん立てられないよりはましかもしれません。
わたくしは人がすぐ思いつきそうな仮説は一瞬考えてもすぐ頭の中から排除できるかその可能性をかんがえます。人がだれでも思いつくようなことは、あんまり研究の対象にしたくありません。思いもよらないような仮説でしか説明できそうもない、分からないことを研究するのが好きです。常に少数派になるのがまあ体質的にも好きなのです。
一生懸命研究していたことが、当たり前とはいかぬまでも予想外でない、驚きでないことで説明できることが分かると、ガッカリする傾向があります。年をとってこんなに長いこと研究していても、このあたりは昔も今もかわりません。仮説と真実と言いますが、真実の中にはつまらないこともあるし、面白いこともある、これがわたくしの研究生活でのモットーです。面白いことにつながる仮説を本当かどうかきびしく吟味しますから、わたくしは研究面でも面白い仮説どおりになった真実はめったにないことも熟知しているつもりです。

政治の世界とはどういう世界でしょう。一瞬先は闇、とか言う人たちが多いのですから、天気予報などよりはるかに難しい予知の世界でしょう。そもそも予測などできる世界なのか、仮説など立てられる世界なのか疑問かもしれません。しかし、大学では政治学は科学の世界の一つらしいですし、巫女しか予言できないような世界でもないでしょう。わたくしも床屋政談的に最近は政治の話をついついしてしまうのは、この仮説をたてると短期間に結果がわかるし、この仮説をたてるのに資本金は一円もいらないので、趣味としてそう悪いとも思えません。頭のトレーニングしても、数独とは別な脳の部分を刺激して居るみたいで悪くないみたいです。

さて、漆間氏は記者さんが間違えて報道したと、言い張ったようです。首相も似たようなことを言ったみたいです。記者はひどくなめられています。なめられてしかたないでしょう。これを報じる、朝読毎日経共同は歯切れ悪く、オフレコ会場にいた記者にそんなことはない、と証言するような記事すら作る気がないようです。バツが悪いのでしょう。本当はここで一発、朝毎読のどれか一社の記者がオフレコ会場の様子を克明に描写してこの漆間という人物像を活写したらかなり面白いのですがそういう気迫のあるデスクは居ないでしょう。
ところでこのあいだ、NHKの橋本某なる司法デスクがニュース番組に出てきて、検察特捜の言い分をメッセンジャーボーイのように始めから終わりまでタラタラと口移しのように言っていました。こういう上司が上にいるのでは、どうしょうもない、と思いました。

麻生首相は自分に自信がないひと、というのがわたくしの最近の仮説です。
閨閥と親からもらった財産以外に、自信のないひとが偉くなったらどうなるか、それで行動を予測しようというものです。
同じようなことを思ってる人が多いのなら、わたくしにとって意味がなくなる仮説です。
たぶんゴルゴ13がお好きで周辺に謀略ずきのあやしい人物が寄ってきているというのがもう一つの仮説です。白色テロを夢想するのがお好きなので、思考がすぐそういう方向というか傾向に向かいがち、こういう予測です。これもそう思ってる人が多いのなら、無意味な仮説となります。

タイトルとURLをコピーしました