手のひらの上の人生、畝ふたつの整備、政府と地方のホットラインは無い

きょうは休みました。休暇届が遅れていますが、家でスイスの学会での発表準備をする方が効率的と思われました。今回は、S. Gasserさんたちがオーガナイズしてくれて、きょうメールで送ってこられてプログラムを見たら、ほんんとに豪華版な会合で、これは楽しみです。

わたくしもかつてジュネーブで留学していましたので、機会があればスイスに行きたいという気持があります。一種のセンチメンタルジャーニー志願なのですね。バーゼルにも3か月ほど、長男が生まれた頃に、行きましたので、いちおうドイツ語圏でも住んだ経験があることになります。
いつのまにか、バーゼルにはかつてローザンヌで活躍していたGasserさんやNiggさんが有力研究所の所長さんですから、時の経過を強く感じます。あと、Hallさんのようにむかし顔見知りだった人がある分野の大家となり、わたくし自身がその近傍で研究することになるというように、研究者として長くやっていると、不思議というか人の縁を強く感じることが多いのです。
わたくしも誰かの手のひらの上で一生を送っているような、錯覚を感じることがあります。つまり、こういうことになるのは、昔からそういうお話しが既に有ったのかもしれないと。

妻が美容院にいくとかで、静まりかえった家の中で、仕事も順調にすすんで、会合のほうのはなしの骨子も見えてきました。バーゼルでの講演は、北京大学での講演と類似ののものをする予定です。

昼から買い物にでて、いろいろ畑に植え付けをするものを買いました。
里芋のタネはほとんど売れ切れていて最後の残りを買えました。サツマイモも買いました。
ケージで栽培予定の、キューリとナスの苗を買いました。トマトはタネから発芽させてやっています。
午後4時くらいに比良の家に着いて、それから下の畑の畝をふたつ整備しました。結構はげしい肉体労働で疲れました。でもきれいになって、スッキリしました。サラダ用のゴボウと沖縄の葉菜のタネをまく畝と、里芋、長いもの畝にするものです。

新型ウイルスの患者さんは結局出なかったので、良かったでした。騒ぎ過ぎと批判するのは簡単なのでそういうことは言いません。ただ、日本はなんでも合議合議なのでデシジョンが遅め遅めになりがちですね。WHOのトップの女性が、フェーズ5にわたくしが決めた、と記者会見で言ってました。あれが西欧風のデシジョンの発表のしかたなのですが、日本はなにか、空気が決めたのかな、というような決定が多いので、そこに行くまでの時間がかかりすぎて大変です。
今回は厚生労働大臣がえらくカッカして横浜市と連絡が出来ない、けしからんと怒っていましたが、発表があったあとに横浜市には電話が殺到して、単につながらなくなったらしいですね。つまり、緊急用の電話線がないし、しらない、そのあたりが政府と地方の間の距離感なのでしょう。大臣の居丈だかな態度は誤解とはいえこういう時、よろしくないですね。地方と中央の距離はやはり遠いな、と思えました。中央の危機感は現場抜きのもので、上滑りがちだし、地方では現実感が希薄でも、ルールに沿って実際にやることの重圧感で疲れてしまうという面がありそうです。

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