普天間と辺野古

わたくしがいま泊まっているホテルの窓からは話題になっている普天間基地が正面に見えます。ただ滑走路は遠くヘリコプターなどは見えません。すぐ近くにきしゃばハウジングといわれる米軍住宅地の巾の広い道路が滑走路その先の東シナ海に向かってまっすぐに伸びています。
この沖縄中部はどこを動いてもすぐ米軍関係の基地やハウジングにぶつかります。中にはいることも外から見ることもできません。このホテルのようなある程度高い場所になると中がみえるわけです。ひと言でいって別天地に見えます。
北部の辺野古に移ることはもう随分前から決まっていたように見えました。
大学院大学がいくつかの候補地の中から北部の恩納村に決まったのも、北部地域振興の大義名分があったと関係者に何度も聞かされたものです。
大学院大学に直結する道路も開通したと昨夜聞きましたが、これでこの道路周辺の地域も開発されていくでしょう。
わたくしも来年にはラボが引っ越すのでこれからは北部の恩納キャンパスで働くことになります。
わたくしには関係ないどころか、普天間も辺野古もかなり関係したはなしなのです。
しかし沖縄で生まれ育った日本人とはまったく異なった関係です。
生まれた土地がいまだに米軍に「支配」されているのです。昔のようなことはなくても基地で分断された沖縄の状況はなにも変わりません。基地をみれば基地から出る激しい騒音を聞けば、無言で沖縄を忘れようとしている本土の日本人を告発しているように見えます。
知事は日本政府が頼りないとおもうと、すぐ米国ワシントンに直訴に行く体質がまだまだ残っています。琉球政府の存在は忘れられても、沖縄県政には米軍との関係が色濃く残っているでしょう。
また表面的にはそう見えなくても利益誘導的は政治は厳然と存在しているのでしょう。これは必然でしょう。ただ見えないふり、見ようとしない、そういうことが起きているのでしょう。
いま沖縄でおきていることを正確に知ることが沖縄の未来にとって一番大切なのでしょうが、しかしそれはたぶん一番難しいのでしょう。

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