徳之島はかつて琉球国の一部だったはずなので、徳之島の人々が沖縄を見る眼は内地からとは違うし決して言いませんが、旧琉球国の人々のあいだの対抗心のようなものもあるのではないでしょうか。
沖縄本島にすむ人達も昨今の徳之島の町長のような人々の対応ぶりには複雑な気持ちがあるでしょう。
いろんな発言が沖縄本島に対する当てつけのように感じるかもしれません。
沖縄本島みたいにはなりたくない、ああなったらおしまいだ、こうとるとよく分かる発言もあるとおもうのは邪推でしょうか。政府のお金の注入で見かけの繁栄があってもああはなりたくない、目の前でそう言われたら,沖縄の人々は心の底から怒るでしょう。
敗戦直前に島の人口の4分の1が戦死したのです。ほんらいは戦争を始めた本州の人口が4分の1死んでもおかしくなかったのに。
戦後も戦略的な要地ということで30年も米軍の占領下にあったのです。奄美も占領されましたがずっと早く復帰しました。いまだって、米軍の占領下にあるような気分に時々なるのは沖縄の人々の気持ちでしょう。
沖縄は復帰してもう35年以上もたつのに、沖縄の県民所得は全国最低です。これがどんなに馬鹿馬鹿しい事実か。
所得が3倍近い東京都民は沖縄県民はちゃんと働いていないとか、要領悪いとかそんなふうに考えがちでしょう。でもまったく違うのですね。沖縄県民も他の日本のどことも変わらずに一生懸命働いてもそういう結果になるのですね。つまりそういう吸い上げられてしまうしくみがあるのですね。沖縄に投入したお金も大半は環流してしまうしくみです。わたくしは毎月6年間沖縄にきてそのしくみがだいぶ見えてきたような気がします。徳之島の人々にもそのあたりのしくみは見えているはずです。
徳之島の人々は平均所得が上の鹿児島県民なのですが、島だけの所得をみると沖縄の下なのですね。ですから島民の中には経済発展のために普天間移設に参加したいと考える人達が一部いるのも納得いきます。でも、これが基地中毒を起こすという風に思うのもまったく同感です。日本政府は沖縄の人々と徳之島の人々を結果分断させるように動いてしまっているのが事実です。共生してもいいはずなのに。
民主党政権が沖縄の寝た子を起こしてしまったというような発言を最近多いです。過去の自民党政府はありとあらゆる算段をして国防上枢要な沖縄にはあきらめてもらうしかない、そのためには気持的には静かに寝ていてもらいたい、それなのに民主党政権は、ーー。
沖縄の普天間移設問題で色んな意見が出ているようですが、わたくしは沖縄は琉球国家として独立に向かうのがいちばんすっきりしているとおもっています。まさか、暴論という意見が普通でしょうが、沖縄の政党の中に独立をスローガンにあげるのが出てきて一定の票を獲得するのが、沖縄の未来の展望のためにも、またに閉塞国家になりがちな日本にとってもいいことに違いありません。
岡本太郎氏がいったように、沖縄はある意味でもっとも日本的な文化を昔も今ももっています。その沖縄がいまの日本から国家として脱出したら新日本が沖縄に生まれると多くの有能な人々が沖縄に集まるでしょう。