阿久根市の出来事をどうみるか

お盆の真ん中のようですが、きょうもラボにきています。ただ昼過ぎまでの予定です。早めに帰ります。夕方に長男夫妻たちがくることになっています。きのうは京都の町にでかけておいしいものを食べました。
二条木屋町さがるのSTです。若いひとたちが熱心にやっています。
帰りに大文字送り火をちらっと見ました。それに船も。

いちども触れていない阿久根市のことを書いてみたい気がします。しかし、どう書くか難しい。
まず阿久根市とは鹿児島ですね。ですから、男にはいわゆるさつまっぽというのですか、強情もんが多い。いまの市長さんはまちがいなくそういう一人です。
阿久根市は新幹線もとまらないし漁業ももうひとつ長期低落の経済状況のようです。でも、おもしろいことにこの町の郊外に名前忘れましたが大きなスーパーがあって車も売るとか社長さんが有名とかで、えらくそこだけは元気とかも聞きます。いまの日本の地方を考えるうえで興味深いところのようです。
この市長さん元自衛隊員ですね。ちょっと彼の異端児的なエキセントリックな感じはそのあたりからも来るのでしょう。わたくしはあまり違和感はありません。
この市長さん、禁欲的ですね。自分の給料を下げて、市役所の職員の給与も下げようとしています。また市議会議員の人数も1/3にしようとしています。つまり官民格差、市の職員が一般の市民よりはるかに高い給与水準であることを直そうとしていますね。もちろん市議会は大反対、市職員も生活を脅かされていると思っているでしょう。しかし低所得の市民層を中心に相当な支持があることも間違いありません。
ひとことでいうと、市長ひとりでの我が道を行く、「革命」とでもいうのでしょうか。方法が過激なのでついて行けないひとたちも沢山いますが、警察がでてきて市長を逮捕するようなことをしているわけではないので、合法的な革命的手段を市長が注意深く、選んでいるのは間違いありません。
興味深いのは大マスコミが市長に非常に嫌われていることです。
大マスコミは阿久根市のニュースはそれなりに商品性が高いのでニュースを流していますが、好意的ではありません。過激ですから。それに取材する人たちのおおくは都会から来ているのならものすごい高給取りでしょうし。かれらの高級を維持するための商品としてのニュースですから、禁欲の市長が対抗的になるのは当然でしょう。
さてこれからどうなるのか。市長擁護者が、あらたなリコールにどう対応するかですね。市長擁護が草の根的に非常に深いのかどうかわたくしには分かりません。
血で血を洗うような事件がおきるような土地柄でもなさそうですが、政治的な対立はひょんなことがひょんになる可能性はあります。阿久根市の対立が、名古屋市や神戸市や大阪市に飛び火して数年後には大都市が騒然としてくる可能性はあります。そういう意味でこの市長さん、竹原信一さんとおっしゃりますね、未来への先駆者になるのかエキセントリックな市長で終わるのか、興味深いです。
わたくしいま米国のジャーナルに50年後の未来を予言するような原稿を依頼されているのですが、そういう状態の人間としては、いままでの出来事は50年後に波及するような未来性はないような気がします。ただ日本の地方経済が疲弊してそれほどでもなかった公務員の給与が突出していいような時代が今来ているとは思います。でもしょせんこのまま行けば日本中で是正されるはずのものです。
もっと注意したいのは堺屋太一氏がよく言われるように、日本では多くの職業が「身分」になってしまっている、この一点を変えていくと日本の社会に相当抜本的な変化が起きるだろう思います。
そういう点でいうと阿久根市の市議会議員と市の職員が「身分」になっているのか、そのあたりを知りたいものです。

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