9月も10日となりました,予告通りあと数日で非常に短いブログに変わります。ただ時間ができてヒマな気分になったら長いものを書くこともあるかもしれません。今日あたりはそろそろ最後かその一つ前の長めのものです。
沖縄ではいうまでもなく唯一地上戦があり、島民の多くが死んで、かつ戦後30年も米軍による占領政府が続行したのです。日本は贖罪の意識を強く持つ必要があります。あるいみ中国など近隣諸国民への被害よりも沖縄ははるかにもっとひどい目にあっているのです。それも本土の日本人のために。
村山首相は謝罪アジア諸国民に謝罪をしましたが、沖縄の人々への謝罪があったとは記憶にありません。
わたくしも沖縄に毎月毎月やってきてただただ働くだけ、いまだに石垣にも宮古にも行ってないという仕事おんちですが、でも沖縄を本土が徹底的に収奪しているということくらいはわかります。細かく記述すると書く本人もげんなりしますのでそれは止めておきますが、なによりの証拠は県民収入は全国最低です。
県民が怠惰だからではありません。働く気があるのですが働いても収入が低い、なぜなら沖縄振興という名目のお金のほとんどは東京など本土か外国に回遊してしまうのです。わたくしの研究というのでも卑近ないろいろな消費をみても大半沖縄にとどまるのは雇用くらいでしょう。でも外国人や本土から北研究者や事務職が多いですから、それでも止まる率は低いものです。最近ではわたくしなどが海外出張にいくためのチケット購入も一括化で安くしようということで、結局は東京の大旅行会社にぜんぶ,持って行かれてしまうのです。いわゆる談合は悪い、といいますが土地の零細企業がなんとか受注しようとしてもいまでは安いのは全国レベルのゼネコンに蹴散らされてしまうのです。沖縄にくる旅行者が落とすお金なんて実に微々たるものです。来る前に東京の代理店にレンタカーから食事代までコミで払ってる場合が多いのです。ホテルだって地元資本はほとんど無いでしょう、本土資本か外国でしょう。レンタカーは全部全国展開が安いですから、みなそっちに流れて沖縄地元の企業の勝てるものはほとんど無いでしょう。結局沖縄では一番給与の安い層、そして肉体労働の割合の高い職種か単純労働の職が多いのです。タクシー運転手に聞いても、米軍キャンプの搾取はひどいものです。キャンプに入ろうとすると月額2万とか5万とか登録金的なわけのわからないものを取られます。全国では沖縄だけこんなお金を徴収すると聞き、タクシー運転手はみな憤慨しているのですが、立場が弱いので泣き寝入りと聞きます。
来れば来るほど、善良な沖縄県民がどんな目にあっているかわかります。地場産業も強いのが無いのです。いい土地がみな米軍基地ですから。沖縄科学技術大学院もより人口の多い島の南部のほうが良かったに違いないのに、リゾートにあるのが解せません。
民主党政権にはだれもが期待していたのに、いまや沖縄県民の民主党へのうらみと怒りは非常に深い。でも温和な彼等は激しい言葉もつかわず本当にひどいことが起きたときに立ち上がるだけでしょう。ですからそれをよいことにいつまでも日本が沖縄を結果として放置しているような状況があるのです。
わたくしは搾取などという言葉はついぞ使いませんが、沖縄の現状のしくみをみればみるほどそれは日本が沖縄を搾取し収奪しているという以外の言葉が思いつきません。
話はちがいますが、法科大学院の現状はひどいものだということがわかります。
法科大学院は医学部とは違うのでしょうが、それでも医師の国家試験と司法試験の合格者の割合をみると法科大学院制度に欠陥があることは明白でしょう。なにしろ100人も受けて、ひとりとかふたりしか受からないところがあるのですから。医学部でも全国最下位でも半数くらいは受かっているはずです(実数的に)。法科大学院の合格者を厳選する以外しかたないし、数が多すぎるのでしょう。これくらい制度設定が失敗した教育制度はかつて無いのではないでしょうか。
法曹の人達が謹厳にもっともらしくいうことの相当多くはこの法科大学院の顛末みたいになるのだと私は思っています。