わたくしはロシア人好きです。中学生の頃から高校にかけてロシア文学をたくさん読みました。ロシア人像いろいろありますが、ロシア文豪の書いたロシア人たちは好きです。鬱屈していながら純粋なロシア人はまだ10代のわたくしにはたいへん身近でした。
しかし、東欧にいけばどれだけロシア人が嫌われているか、とてもすごいものです。ありとあらゆるロシア嫌いになるエピソードを聞くものです。
満州で置き去りになった日本人に対してやったロシア人の暴行、非人間的にして暴力的な抑留ほんとに酷いものです。抑留体験者の多くがロシア人といわずに露助というのも理由のあることです。乱暴であらあらしく紳士的なところがない。
どうしてこうも荒々しいのか、というか、荒々しいと思われてしまうのか。今だってそうなのです。
わたくしはなるべく同情的に見ようと努力するのですが、たしかに難しい。かれらはそのうえアジア人に対して人種的な蔑視まで身に付けているような気がします。まあ正直なのでしょう。というか白人の片割れだと思っているのです。でも本当のところどこでも嫌われているのを知っているし、だからこそ本当は好かれたいに違いありません。プーチン氏などはほんとうは相当な日本好きとわたくしは思います。その思いがしかし伝わらない。
しかし、しかしです。ロシア人男性の平均寿命はやっと60才か,60才にみたないのです。酷い目にあった東欧のひとたや北方領土から追い出された日本人なら、ざまあみろ、というかもしれませんが、ロシアの男性の人生は苛酷で,酒の飲み過ぎなどなどで、年金年齢にも届かずに死んでしまうのです。
そういう国とことをかまえようとするのなら、それなりの覚悟と深い洞察が必要です。かれらは誇りは想像以上に高い。しかし、見かけの自信とは裏腹に本当はそれほどの自信は無いのです。かれらの悩みを聞いて共に考えてみようと思えば、友だちになれるかもしれません。日本人だって国によっては随分嫌われているのですから、かれらの好かれたい気持ちは分かるでしょう。
大統領訪問は、許し難い暴挙、などという前にもっと共に考える態度を持とうとして悪いことはないでしょうに。