忙しい一日、6時近くになり時間が出来ました。
リビアの様子は内戦化してきたこと以外分かりません。BBCもNYTもどちらもハッキリしない記事を毎日書いています。国連も調査するとか。
久しぶりに日本の首相の写真がBBCに出ているとおもったら、辞めろコールに抵抗という見出しで、うつむいて手を顔に当てている首相の写真、読む気の起きない記事、元気ない日本を象徴しているようです。
さて前原誠司氏ですが、どういう人なのでしょうか。
お師匠さんの高坂正堯氏の薫陶で政治家をこころざしたとかです。高坂教授は京大の有名先生らしく普通のことを言っても華がありました。彼の書く国際政治論はわたくしも読みましたが結局最後は親米でなければあかん、というのがどうも自縄自縛でないか、という感があって、保守論客として著名でしたが独自さに欠けていたような気がします。前原氏もお師匠さんに似ていて、元気のいい保守主義者なのですが、親米という呪縛からは出られないようです。親米だって、ピンキリなんでどう親米かでいろいろの違いが出そうですが、そのあたりは曖昧模糊です。
松下政経塾にいった、人生で最良の選択だったのではないでしょうか、してなければ案外どこにでもいる日本男子だったのではないでしょうか。
わたくしがこの人に好感を持っているのは、かれが鉄ちゃんだと言うことです。電車の運転席で運転手の帽子をかぶった氏は実にうれしそうでした。この点での、人柄のよさと素直さを感じます。わたくしの研究室にもひとり鉄ちゃんがいますが、男のロマンが鉄路に向かうところが共通なのでしょうが、実に詳しくよく知っていて、のめり込み方も共通なのでしょう。女性の鉄ちゃんもいるんでしょうね。
前原氏にもつもう一つの好感は実は政治家としては危ないのと裏腹なのでしょうが、感情が強くて言葉が前に走るのですね。だからわかりやすい。しかし、その瞬間につい言ってしまうけれど、しかし後でそれが軽率だったことは彼の発言からは歴然としてあるのです。でもいさぎよいので、メリハリも出るし、迫力もある。
この在日の女性から寄附があったことを知っていたときにはもうすでに辞めるとほとんど決めていたのが顔に出ていました。それから引き留められて、なかなか辞められなかったのでしょうか。すぐ、辞めればよかったのに,引き留められた間中の時間が、前原氏にとっては善良さはあったかもしれないが、しかし政治家の決断としては損をしたし、遅きに失したのでしょう。
氏はまたすこし先にはう一度宰相のチャンスがあると思いますが、今回のこの辞職のタイミングを遅くしたのは前原氏がどういう人物か分かりにくくしているのでしょう。
今回の出来事は修羅場でなかったので、政治家としての経験としてはもの足りなかったでしょう。首相になるためには倫理だけではむりだし、外交的に強い発言も駄目で,地道な人脈づくりに励んで欲しいものです。なんだか、実人生や人間関係はあんまり豊かでないひとという印象をぬぐえないので、とても首相になって欲しいとはわたくしは個人的におもいません。でも一生懸命の政治家としてはハッキリしている。小沢氏の門をたたいて、蓄財のしかた、泥水の飲み方やマスコミに悪く言われても耐える術を教わったらいいのではないでしょうか。