10時09分記
たがが外れるというか、我慢していたものが、堤防が決壊したように、それまでは押さえていたものが吹き飛ぶ、ということがハッキリしてきました。
総人口1万75人のうち1万人の住民が行方不明ということです。地震後これだけの時間がたって、そんなことが、この国で起こるなどだれが想像したでしょう。でもそれが起きているのです。町役場が水の中にあることが一因なだとはいえ。情報過疎の日本となりました。
住民の多く(100人以上との報)が原発の爆発で被爆したにもかかわらず、官房長官は炉の水浸し成功の報告の最後にごく短時間ふれただけでした。なおかつ健康被害はほとんどない、と専門家がいったと言い切っています。一方で住民にはヨードを飲ませるということを行政が始めています。
そういえば、テレビにでてくる専門家は全員原発擁護というか原発推進者ばかりで、かつての原発反対者は世の中からかき消えたかのようです。全員がたいしたことない、たいしたことないの合唱です。大変だ、大変だといってなんら問題ないどころか、そのほうがいいに決まっています。
30万人の住民の避難、とひとこと官房長官はお願いしたと言うだけですが。この30万人どこに行くのだ、壮大な避難ではないか。いったいどれくらいの期間かも何も言ってない。国家的な大事業でないか、この住民避難は。でもたったひとこと、住民避難をお願いした、というだけです。
海外のニュースはより重大な出来事ととらえエクソダスといっています。
国民を子供あつかいにするな、とわたくしは現政権にいいたいです。
11時記
福島第一3号機、圧力下げる弁の開放に成功という読売の見出し。
成功という言葉を使っていますが、いっぽうで環境にセシウム、ヨードなどがどれくらい放出されたのか。他にしかたがなかったのか。
東電をいまこの時点で責任追及してもしかたないのですが、安眠をむさぼっていたのに、地震で突然たたき起こされて、国民が生きるか死ぬかを任されても無理かもしれません。でもその問題があることは昔からわかっていたことです。
11時40分記
NHKは日曜夜大河ドラマの放映中止。昭和天皇崩御以来とのこと。この感覚は正しい。
国はことがすむまで喪に服して,同時に最大限の努力で目の前の難事に当たらねばならないのだとおもいます。
15時20分記
すこしは心温まる話題も。沖合15キロというところで地震後2日近く漂流していた男性救助の話。
防衛省によると、13日午後0時40分ごろ、海上自衛隊の護衛艦が、福島県双葉町沖約15キロの洋上を漂流していた男性を救助した。 同省によると、この男性は新川広光さん(60)で、大津波で流された家の屋根に乗って漂流しているのを発見、救助した。新川さんは、意識ははっきりしているという。産経新聞の記事です。
[後記」テレビによると奥様もご一緒だったとのことなので、決して喜べない記事だったのです。残念です。助けられたときに新川さんは泣き崩れたそうです。どんなに悲しかったことか。
16時30分記
宮城県警の責任あるひとが死者は県内だけでも1万以上になるだろうと述べたそうです。漂流者が発見された位置から考えると,相当多くの死者は海上か海中に行ってしまったのでしょうか。
被爆者の健康被害についてはビキニ環礁での実験で被爆した船員の方以来ずっと政府と民間で対立的な意見が続いたものです。だれもが死んでしまうか、激しい障害ををうけるような放射能のレベルでなく、もっと低い場合には論争がおきやすいものです。研究の世界での周知の意見は個人差というか個体差が非常に大きいということです。個人差は放射能レベルで100倍ばあいによっては1000倍の感受性の違いがあるということです。感受性の高い人はかなりの頻度でいます。それだけ放射能障害を修復する遺伝子の数が多いので、個人差がおきやすいのです。
17時55分記
このような大きな国難、死者や怪我の家族や友人レベル持つ人々の悲しさを積み上げれば想像を絶する巨大なものになるでしょう。そして生活の困窮、ありとあらゆる困窮が被災者ばかりでなく社会や行政にやってきます。そのうえ、原発の事故という世界中の人々が注視する問題でどう対処するのか、世界中のひとびとが日本を注視しています。
素晴らしい日本の人たち、元気を出して、といってくれているように聞こえてきます。
わたくしたちは何も誤ったことをしてないので、恥じることもなければ下を向くこともありません。ただあまりの被害の大きさに衝撃を受けているところでしょう。じきに元気をだして復興に向かいましょう。大戦のあとのうちひしがれた状況と較べると天と地の差があります。
諸外国の好意はすべて受け入れるべきです。外国の人たちにどんどん来てもらって一緒に復興の道筋を考えるべきです。これほどの災厄です、世界中の好意と善意が日本に向かってくるのですから、ぜひともそれらを素直に受けとめたいものです。わたくしのようなものにも沢山励ましのメールが来ています。
21時40分記
つぎつぎにわかってくる各被災地の様子。家族の再会、感動的です。たった二日なのに、いのちの極限を通過してきたことが家族の発言から分かります。
福島原発から120キロ離れた東北電力の周辺では異常な放射能を検知したそうです。自分のところから出たものでは絶対ないと、関係者が断言していました。となると、福島原発のものではないのか。それだけ放射能が拡散して検知されたのだろう。誰も測定しないのをいいことにほおかむりしている人たちがいるのでは?
東電はどれだけの放射能物質が水素爆発と称するもので大気中に拡散したのか、わかっていたら報告する義務があるのではないでしょうか。分かっていなくとも、なにか言うべきではないのでしょうか。政府の公的な発言の陰に隠れているとしか見えません。政府は大丈夫大丈夫としか言わない、オウムのような感じです。日本人はずっと成熟しているのに。情報を独り占めしてどうしようとするのでしょうか。