きのうは当地の定番の雨の日でしたが、でもしょぼいあめで傘無しでも歩けるくらい。夕方には日がでましたから、やはり天気はいいのです。きょうは午後に自由時間なので、みんなで船に乗ります。天気は予報ではいいみたいです。でも安心はできません。
細胞周期は、もうノーベル賞が三人もでてしまいましたから、野心的な若者はもう来ないのかもしれませんが、でもやはり確立した分野でもあるので、細胞周期から周辺の野心的な分野に拡げていくのは健全な発想でしょう。実際わたくしも年寄りですがそういう気持ちはあるし、こんかいスピーカーでしゃべっているほとんどの人に共通したものでしょう。特に成長という概念と細胞周期制御はいまだ満足すべき関係はつけられていません。
そういう点、複製というかS期制御あたりは面白いのですが、でもちょっと苦しいのかなという感想はありました。また細胞分化とか発生とかも問題が発散してしまって力強い進歩は難しいのではないか、と思っています。我田引水ですが、わたくしなんかがやっているようなやり方が一番大きな発展があると個人的には確信しています。それに、やはりまだまだ興味深い新規分子の探索とそれを今風のかたちで解析していくのが堅実な進め方でしょう。
夜まで真面目に話を聞きました。ちょっとディナーの量が多くて時間がながいので、その後の講演が二つでやっと体力が保てたという感です。
きのうちょっと書いた後のことですが、昔から割りにディープに付き合っていたTさんからもいい意見がもらえました。わたくしが最近考えていることと同じなので、びっくりしました。なるほど、時勢の変化ははっきりしてきたのだな、わたくしも年は20才くらい上ですが、Tさんと同じ考えを持っていることにちょっと安心しました。いまはまだ書きたくないのですが、そのうち触れるつもりです。
福島原発の被害の程度は最高最悪のレベル7という日本当局の発表はここイギリスでもトップニュースでBBCで報道されています。こちらいま朝の5時半ですが、10分おきに繰りかえし報道しています。東京のBBC記者の報告は短いけれどもしっかりした内容でした。
つまり、このレベルの上昇はいまやチェルノブイリと同じにはなったが、ここ2,3日の変化でそうなったのではない。初期から変化を今日にいたって総括すると、レベル7にすることが妥当だろう。
しかし、レベルは同じでも、チェルノブイリとは非常に異なって、外にまき散らされた放射能はチェルノブイリの10分の1だし、また極めて短時間に溶炉の爆発によって放出されたチェルノブイリの放射能とは異なって、水素爆発のあとに時間がかなりかかって放射能がここまで達したのである。
距離が遠いから客観的に報道出来る面はあるでしょう。一方でこのニュースをの後にすぐ日本からの農産物の輸入の規制についての報道もありました。また人々の避難地域の拡大も詳しく報道しています。農産物は話題にされるだけでも具合が悪いので、日本の農産物の海外への輸出はものすごい逆風が吹いてきたのでしょう。国内の市場の確立が極めて大切です。あのなんとかいう関税ゼロにするとかというのもこれでしばらくは雲散霧消でしょう。
ただ原発の危険性については一方で冷静にやるべきということをここに到っても主張する研究者はいました。スイスの原発はもう50年ものなので更新したいのですが、今回の日本の事故で一挙に流れが変わったドイツもありますが、英国やスイスではほんとうにそれでいいのかという議論はまだまだあるようです。まあ、地震のまず無い津波も絶対にない、欧州の国の議論ですが。
前にも書きましたが、日本の農産物はもう世界的にみてしばらくは傷ものでしょう。いわんや福島という名前は地元の人たちにとって痛恨のイメージとなってしまいました。国内ではこれを克服出来るので、わたくしのような年寄りは特に恐がることもないので、福島の果物など沢山食べるべきだとおもいます。
しかし、このような後出しのレベルの上昇がほんとうに初期のあの頑強な4でしかない、スリーマイルなどとんでもないというああいう態度からみて、「意図的」「極めて政治的」なものであったという可能性はシビアに検証すべきでしょう。わたくしのようなド素人でも水素爆発があった瞬間にスリーマイルははるかに越えたと思いましたが。さらに深読みすれことも可能で、国民に隠している重大事実があって、それが今後だんだんはっきりすると、チェルノブイリをはるかに越える放射能が放出される可能性が高いのではないか。その結果、福島県以外に避難地域が拡大する予兆のレベルアップではないのか。この保安院というのですか、経産省の組織の決定機構をぜひ検証して報道して欲しいものです。
妻からの連絡で下の畑の二重の鹿よけネットのあいだに一匹鹿が入っているとの近所のかたからの連絡がありました。何があるのかわかりませんが、飛び込んで結局外にでられないのでしょう、こういうこともあるかと恐れていたことが。地元の人が対応してくれるとのことです。あれだけの高いフェンスを水田全体を囲っているのですが、そういうものを越えて入ってくるのです。下の畑にはいまは食べるものはほとんどないのですが。