日本発のジャーナル

きょうはAさんなどと研究の話をする必要があります。
これは緊急避難的な一時的な状況なのでなるべく早く正常化したいものです。
編集のほうは最近投稿が減って困っています。
全国的な活性低下と関係があるのでしょうか。研究費のほうも当たるよりも当たらないという不景気なほうが多くて、博士の学生数が減少傾向にもあり、宿屋の予約が無くなって閑古鳥が鳴くほどひどくはありませんが、なにしろ投稿論文の数が減るのは嬉しくありません。この雑誌は決して人気ジャーナルでないので、地道に堅実にやる研究者向けで、審査もその割りにはやや厳しめでそれが減少傾向と関係があるのかもしれません。しかし査読過程で論文が改善されることも多いので、やや厳しめというのは決して悪いことではないと思うのですが。後から見ると、あの最後の一個のデータを足したおかげで論文の価値が2段階くらい上がるというのはよくあることなのですが。でもやはり素早く出版出来るほうがいいのでしょうかね。わたくしはもうあまり強く引っ張る意志も気力も残ってないのでこういう雑誌は日本の研究者のいまの状況を反映してればいいと思っています。外国からの投稿もそこそこあるので、いまのように日本主体でなんら悪いことはない思っています。ドイツやフランスにもこういう水準のジャーナルはほとんど無いのです。なんでもグローバル化すればいいというものではありません。
わたくしのちょっとした夢は、ノーベル賞級の発見なのに、欧米ジャーナルの予想外の結果にたいする無理解でどこにもだせずこのジャーナルに投稿され、編集委員がもしかしたらわたくしも熱狂して一日でアクセプトして一週間で公表するというようなものです。
それで始めて自国にあるジャーナルの良さに周囲も気づくこんなことがあればなあ、とおもうのです。わたくしが一日も早く編集長を辞めて、そういう論文を投稿する立場になりたいなどともおもってしまうのです。

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