昨日薬品会社のKさんから聞いたはなし、忘れる前に書いておきたいです。
コレステロールは体を作るために絶対的に必要なものですが、いまや世界中で過剰なとりすぎが問題になっているんですね。
ヒトでは自前でも作れるし(主に肝臓で)、外部つまり食べ物からでも摂取できる、これは教科書的な知識です。
聞いた話しは、人類は氷河期のあたりでものすごい飢餓に襲われて、自前で沢山作れる連中だけが生き延びてきたというのです。知りませんでした。これおもしろいというか、ほんとみたいに聞こえます。飢餓時代を生き延びるためには自前でアセチルCoAから沢山作れるようになったのは良かったのですが、現代のような飽食の時代では、コレステロールを自前で作るは外部からも脂肪分としてせっせと取るので、体中によけいなコレステロールがあふれてしまうのですね。それで高脂血症になって血管がつぶれて脳梗塞、心筋梗塞、足が腐る、なりたくない病気になってしまうのです。そういえば心筋梗塞の痛みというのは、とんでもない痛みだそうで、起こった瞬間にとんでもないことが起きたとすぐ分かるんだそうです。一度やれば充分というので、心筋梗塞をやった人は通常品行がよくなるとか。足が腐る場合は、これは足がなくなるのですから、もう遅いですね。
この高コレステロール血管症では本来大切な役割をする白血球が狂ってしまって(Kさんの表現)とんでもない行動にでるので血管がつぶれる原因を作るとか。恐ろしい話、高コレステロールのひとはよく考えるべきです。
それでこれをなんとかしょうというクスリがいろいろ開発されているのですが、肝臓で作っているので、肝臓を標的にしてアセチルCoAから作る酵素を阻害しましょうというのがあります。
でもこれはコレステロールを体内から無くすというよりはとりあえず血液循環系で、仕分けはしたがコレステロールそのものは何かのタンパク質にくっついたままだそうです。悪玉コレステロールとかいわれるLDLにくっついて仕分けされた状態なんでしょう。つまりコレステロールというのは、どっか体内の別の場所に貯蔵できないんで具合が悪いんでしょう。
コレステロールは要するに過剰がよくないんで、少なすぎるのはもちろんたいへんまずいと聞きます。このあたりややこしい話なので、一般のひとはどうしていいか分からないでしょうね。要するに腹7分目とか死ぬその日までせっせと体を動かす、そんな風にすればいいんですね。特に年をとったら。それしかないでしょう。つまり肥っていない敏捷な猫みたいな人生を送ればいいんです。そういえばわたくしの家にいたメス猫は20年も生きて、容色も衰えず、歩けなくなって半日で死にました。動物の理想の死に方でした。
このややこしいコレステロールの話を解いた、ブラウンとゴールスタインは生化学の世界の英雄ですが、その母国米国は高コレステロール食事で名だたる国ですから、科学の知識が一般の人の生活観になかなか結びつかないんですね。
このお二人の発見で高脂血を低下させるクスリを作った業績はあるものの、結局病気になったらクスリを飲めば、という米国的感覚を助長しているのですね。
やはりアジア的に生活観の見直しでほとんどの生活習慣病からさよなら出来るはずです。そのための基礎知識を生命科学が健全な熟年と晩年をを作り上げるのに寄与するのがわれわれの使命なんでしょうか。
コレステロールの話
