今の日本、世界的に見るとヘンな位置にあり、それがいろいろと影響を及ぼしているようです。
もしも小国意識が強ければ、なんでも自分でというか自前でやろうとおもわないでしょう。しかし経済とお金持ちという点ではまちがいなく大国なのでそうならなんでも自分の考えでやりたい、こういうことになるでしょう。
原発も大国意識があるからこそなんでも自分でやろうとしているのでしょう。わたくしなんかは、20代までは、小国意識に満ちあふれた日本で育ったので、いまでも違和感があります。
この間、若い人にちょっと説明したのですが、若い頃、自分の周辺に海賊本がたくさんあってもなんら罪深いと思いませんでした。外国からきた偉い方に、ご本人の海賊本にサインしてと頼むほどではありませんでしたが、こんなに貧しい国の若者が学問やるのだから、それくらいおおように許してくださいよ、こういう感じです。外国とまったく同じ真似をしたって、それは許される、なぜなら弱い小国なのだから、こういう調子でした。
しかし国際会議なんかいってもいまの日本の若者が大国ジャパンの若者などという雰囲気を漂わすのを見たこともありません。かといって小国でもなく、まさにヘンな雰囲気の若者が多いのですね。とりあえず、グローバルに見ればおとなしく無言です。でも心の底はけっこう大国的なので、困ったものだな、と思うことがあります。
それに対して、スエーデンの若者なんか人口的には小国ですが、意見を闘わせればなんのなんの次々に本格的な議論を展開出来ます。
日本はどっちかに傾いてみたらいいと思うのですが、なかなかそうならないし、しばらくはこのヘンな立ち位置が続くのでしょう。
わたくし個人はどうかというと、ずいぶん前にそのあたりは卒業してしまっているのですが、いまは日本人であることを楽しんでいる面もあります。