きょう二度目ですが、今日の夜からスタートなので講演準備に励んでいますが、興奮さめやらずで、ねっとで新聞を見ました。テレビはさすがに日本選手のことはなにも報じませんし。そこでわかったことはわたくしの目では、日経が断トツで内容が濃い。憎いことには、平素会員だか有料だかで途中までしか読めないのが今回この決勝戦関係の記事は全部読めました。朝日や読売は足下にも寄れません。毎日は論外、お金がなくて特派員を送れないのでしょうか。スポーツ新聞も総じてつまらない。日経は各選手の談話もとって、記事が量的にも質的にも大変よろしい。この新聞はむかし評判がたいへん悪い(わたくしに)のでしたが、この有料化の頃からまた民主政権と距離をおいてから客観的で大変よろしい。朝日は民主べったりになってから、ひが目か精彩がない。
それはそれとして、沢ほまれ選手、どんなに賞めても賞めきれない感じです。
強くなりたい一心でそのためにはどこにでも行く、世界の果てまで修業に行くのですから、そのとことん目的をおっていく姿勢と努力の成果が最後の決勝戦に現れたのでした。なんともすごみのある結果です。だいたい日本人は(特に男は)肝心の最後でいつもの成果を出せない傾向があるのに、沢選手は延長前半の終わりで点をとられ、後半も押しまくられ、もう駄目と思った最後の数分(4分?)にあのとてつもない豪快なシュートを蹴ったのでした。
詳しい技術的なことは分かりませんが、たぶん1秒の数分の一かもっと短い時間に動いた体があの偉業をなし遂げた、本質的な動作であることを思うと、サッカーの面白さ、すごさ、運命的なもの、感じて若者でないじじいのわたくしでもジンジンしてきます。
このわずかな瞬間の動作、これを鍛えるには邪魔をする相手をかわす、かわさなくとも負けない強靱な体と気持ちを持たねばなりません。相手が弁慶女のようなら義経のようにひらりひらりと動かなければならないのでしょう。120分の長い試合、相手の体の強さと同時に隙も見つけるのではないでしょうか。沢選手が最後の最後にあのような動作でゴールをした、背景にあるものをご本人かそれに専門家に1時間くらいレクチャーを受けたい気持ちです。
とうとう日本もサッカー一流国となりました。
ワールドカップで優勝した一瞬の出来事をこれから何年も語り継げるのです。もちろんPK戦のエピソードもまたドイツに勝った奇蹟の一戦も、聞きたいことはたくさんあります。
そのような話を聞いて、子供達は育つでしょう。一流国から一流選手が育つのはそのような話を繰りかえしヒーロー(ヒロインですね)から聞けるのです。なんという豊かなことでしょう。
わたくしがこんなことを書くのも、45年前に海外にでて学んだことは自分の研究分野で偉業をなし遂げた人たちの日常生活と意見に接し、かれらから親しく学べることにより、自分がどれだけ成長したかわからないとおもうのです。偉業のあとの日常生活に意義があるのです。たくさんの人が接せられるからです。
日本のサッカーの一流国、女性サッカーについては超一流国となったことをともあれ喜び祝いそしてこれからの国民の一人として心から応援したいものです。
日本も皇室関係者のどなたかが行っても良かったのではないか、と思いました。いまの政治家ではまっぴらですが、どなたか女性皇族はいけなかったのか。秋篠宮のお嬢さん?さぞかし、どんなに祝福されたでしょう。ドイツは首相も大統領も観戦していたようです。日本が勝った後の満面の笑みのドイツ首相が印象的でした。お祝いを述べる相手の日本人はサッカー協会の会長さんだけでは残念ですよね。