最近とみにおもうことは、本音ではなさないといけない。
今の日本は本音での発言と議論がすくなすぎる、そう思うのです。
われわれは、博士として本音での発言と議論のために資格と給料をもらっているのですから、使命感を感じます。本音のプロとして、いまの日本はほんとうにあやうい。
セシウム放射能の高い地域をじっと見ていると、東京都でも奥多摩地区が相当に高いことにきがつきます。小河内ダムとか雲取山のあたりは群馬県から南下したのでしょうか、驚くほどの高さ。
長野県の測定値はありませんがこれだと、山岳地帯に相当の広さでありそうです。東京の北では柏あたりがなぜか高い。かつてラボに居たFさんの勤務する学校は柏だったな、とおもいだし、本人も家族も心配しているだろうな、と気になります。この千葉や茨城南部の放射能は海から来たに違いありません。福島原発の爆発雲が海に出て、その後風で南に下がりながら西に移動したのでしょう。放射能汚染地区は海はかき混ぜられるので、海洋での分布は分かりませんので、説明でしかありませんが。
この状態が今後100年くらい続くわけです。100年経つと今の8分の1に放射能は減ります。表面の放射能を削りとっても、除くのでなく、どこかに移動するので、その移動した場所の放射能をどうするかです。しかし、避難しないでそこに住むからには除染といおうが移動といおうが被爆する放射能を減らすことは絶対的に必要でしょう。100分の1以下に減少できれば、いいのですが。
わたくしは住民避難が正しい選択で、そのためにも東京の首都圏機能を半減くらいにするのが政治家に求められている決断とひそかに(ここに書いていますが)思っています。
そうすれば多くの人々は移動する選択肢を選ぶでしょう。
避難するかしないか、日本人の常識でなく、海外の人々の常識に従った方がこの問題は良いと信じています。しかし、個人には自由があるので、引っ越さない自由もそこで住み続ける自由も残す必要はあると思います。
自分が放射能弱者か強者だと分かるといいのですが、かんたんに分かるすべはないでしょう。
日光や紫外線に非常に弱い方々がおられるのですが、こういう人々は放射能弱者と考えた方がいいでしょう。いろいろな遺伝子の欠陥で異なった放射線感受性をしめすので、ガンマ線などに感受性がたかければ用心してしすぎることはないでしょう。
赤ちゃんや子供が放射能弱者であることは異論はないでしょう。
しかし大人や老人だって、死ぬまで造血細胞などはあらたにできているわけですから、決して放射能強者と言えるわけではないでしょう。赤ちゃんよりは強者でしょうが。
危険でないといわれた地域に住んで10年も経ってから、放射能の影響と思われる病気になったらどう思うでしょう。危険でない、心配でないといわれてもどこまで信用できるか。
原発作業員がすでに何人か亡くなっていますが、放射能とはなんの関係もない、と報告があるだけで、メディアが詳しく調べた気配はありません。福島原発はいまも水を入れてなければ、短い時間でまた2千度以上になってしまうのですから、働いている人たちのメンタルの維持は本当に過酷なものと想像します。かれらの中に、放射能弱者がもしも居たら直ちに作業を中止すべきなのですが。しかし、以下にして本人も周囲もそれを発見するかです。
いまの学問レベルなら不可能ではないのですが。