北京の空気、これからの日本人の生活水準、大学ランキング、これからの日本の活路

関空近くになって空から見る景色でおもったことは日本は中国の都市にあるスモッグがほとんどないな、ということでした。実際関空の空気がきれいに感じたことはかつて無かったのに今回は感じました。北京は雪のおかげで空中の塵埃が地面におちてずいぶん空気がましになりました。しかし、最初の数日は胸が苦しくなるような空気の悪さを感じました。単に排気ガスだけでなく、空気中に多量の塵埃が充満しているとまで感じました。実際こちらの先生方も北京は空気が乾燥しているので非常に地面からゴミが舞い上がりやすいと言っていました。
そういえば昔、エジンバラにいった時に町の清掃労働者の長期ストライキとかで町中がごみだらけで、たいへんだったことを思いだしました。空気中を乾燥した犬のフンが吹かれてどんどん飛んで行くというとんでもない光景を見たものです。中国には犬のフンはありません。いまや、かなり清掃は行き届いていると見ました。気候的な条件が悪いのでしょう。
中国、ひとことでいってすごいいきおいで発展しているな、そしてやはり中国エリートは優秀かつ現実的だな、そして庶民は明るくて元気がいいな、ということでした。声の大きさは、大阪人も負けるかな、ということです。
この15億の民の国が発展している限り、日本は上手につきあえば困ることは無いはず、と思いました。ただ、中国の生活水準が上がるということは、あるいみ日本人の生活水準もそれに近づいていくので、平均的な日本人の生活水準は下がる、というごく常識的な結論もただしいのかもしれないと思う次第です。
日本、韓国、中国の三国が生活水準が似たり寄ったりになるのがいいのか、それとも日本人だけが突出してよい状態をいいと感じるのか、そのあたりの曖昧さがいまの日本にありますね。
わたくしはもちろん、日本はいまの生活水準の高さおよび二国との差が残るのが当然という風に努力するべきだと思います。そうでなければ、明治開国以来えいえいと努力してきた先祖の日本人の努力(戦争というばかなこともした日本人もいますが)にたいして申し訳ないとおもいます。
かつてスイス人がユーロに入るのを躊躇したのは、かれらの生活水準がユーロ並、つまりイタリアやスペイン並みになるのを恐れたからだと、よく聞きました。
日本人はまちがいなくいまのところは高い生活水準を維持するだけの能力をまだ保持しているようですが、英語力とグローバル化の貧弱さの一点で、中国と韓国に大敗していく不安の可能性はあります。このあたりが、将来の日本の分岐点のような気もします。
日本の政治家で英語がうまくてかつ政治家として尊敬されるひとが現在皆無という事実も、また将来も出てきそうがないというのも将来への不安の種です。
国家エリートを育てるすべも分からなくなってきているのが今の日本のもう一つの不安の種でしょう。米国あたりの、白熱教室とかいうのが人気があるようですが、ピンと来ません。
だいたい世界の大学ランキングなんていうのも、勝手な英語をしゃべる国民というか学生向けのランキングなので、それを日本にあてはめてもなんの価値も無いでしょう。
外国人で日本の大学学部生になるというのはよくよくの覚悟が必要で、日本語の授業を受けるのですから、ホントたいへんなことです。それを乗り越えて卒業する外国人学生こそが日本の真の意味での宝なのです。かれらをもっとも有力な人材として徹底的に活用、ある意味優遇することがこれからの方向だとわたくしは信じています。

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