いさぎよい川内選手、女子代表の呪いは解けるか

ロンドンでのオリンピック男子選手の選考、3人決まりました。公務員市民ランナーの川内選手はえらばれずで、その記者会見での発言、感心しました。いさぎよい。こんないさぎよい、若者が今の日本で、いたのかと。
そもそもしがみつき精神がわずかでもあったら、前回の東京マラソンにはでないでしょう。ロンドンオリンピック出場を至上課題とする職業的な実業団選手なら、もう絶対でるな、とまわりが言うはずです。それを敢えてでたのも市民ランナー的なこだわりのなさですし、それで職業的な陸連のおえらいさんに、うとまれたのでしょう。実際に東京マラソン時の瀬古氏の解説は最初から川内選手に非常に冷たいな、という印象がありました。まあでもこういうさわやかないさぎよい選手が出たおかげで、男子マラソンは一気に世間の関心が高まったのでしょう。それで、変わり種選手が二人出たのですが、三人目は川内選手でもよかったのに、という世間の同情もあったでしょうが、あえて陸連はマスコミ注視となるであろう、不協和音の元を断ったとも思えます。これで川内選手が来年でもオリンピック後でもいい成績をあげて、今回の代表選手がオリンピックであまり良くなければ、どういう世間の意見になるのでしょうか。

女性の代表のほうについてはあまり申し上げたくないです。
随分前にもこのブログで書きましたが、高橋Qちゃんを代表にしない経緯、ルール的にはそのとおりでも、不世出の天才ランナーに機会を与えなかった、[呪い]がずっと尾を引いているという、わたくしの科学者らしくない発言はそのままいまも気持的にはかわりません。
続いて出たもう一人の天才ランナー野口みずき選手は不必要な重圧にさらされながらもアテネで金メダルでしたが、連続出場はやはり「のろい」でなかったという印象です。今回はもう気の毒という気持ちでしか思えませんでした。
やはり滅多に出ない稀な人材にはそのような待遇をしなければ後が続かないのですね。後続の世代が続かないのですね。なぜマラソン金メダルという不滅の金字塔を立てた人間をもっと大事にしないのか、次のオリンピックくらい大目に見てあげなかったのか。この程度の人材はいくらでも出るとおもうのが、そのレベルにほど遠い人間が考えがちなのです。今回でも、だれも日本選手は金メダルなど取れると思っていないのですね。だったらみずき選手を黙って入れたらいいのに、そうすれば呪いも解けたでしょうに。

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