夏の関西の電力はどうなるのか

国内の全原発が停止したとのことです。北海道の泊3号機が定期検査で停止したからです。
感想は、原発なしでもそれでも電力供給はなされているという驚きです。
それに対し、火力発電がフル操業で老朽化もあり危険な状態なのだという報道もあります。また、燃料費が高騰し、また炭酸ガス排出も多く、経済的にたいへんな危機だとのことです。
でもテレビのスイッチをひねればあいかわらずの番組が進行し、原発事故の時のような緊迫感はまったくありません。
極めて深刻な状況というのを誰が言ってるのかというと、これがはっきりしないのです。すくなくとも総理大臣が国民に向けて深刻なメッセージを発していません。

福井の原発については電力会社は安全だから再稼働したいと言っています。どこまで安全なのかと聞くと政府に聞いてくれ、という類の返事です。
ジレンマなのです。絶対安全といえば、かつての東電福島原発のように危険対策をしなくてもいいという類の議論が横行します。それじゃ、危険対策を十分しているといえば、それじゃやはり危険じゃないかと言われます。
チェルノブイリとほぼ同じかもしかするとそれ以上かもしれない出来事がもう既に起こってしまった以上、もう起こらないと言っても、誰が言っているのか、責任はとれるのか、とれるはず無いだろうと、言う類の議論になれば、安全といっても、琵琶湖の水が飲めなくなるような事態を頭のどこかに想像する人々を納得させることは土台もう無理でしょう。

つまり、この夏なんとか電力持つ、という類の議論をする専門家がでてくればなんとかその方向でならないか、と考えるのは一般の国民多数の願望でしょう。
それじゃ困るというのは、予算の50%以上も電力会社からのお金で運営されるような「地元」とか停電が一瞬でもおきたら、生産ラインにひどい打撃がおきる企業、そういうところでしょう。
だれにもこの先の電力事情がどうなるのか読めませんが、関西で昨年の首都圏ののような強烈な節電が出来るのか、そのあたりと、揚水発電とか電力の融通とかそのあたりの策が現実的にどうなるのか、関西ではだれもが最大の関心を持っています。それに対して、政治決着をつける強さというか力がいまの内閣にあるのか。あまりあるように思えません、よせばいいのに、あの仙石という議員が集団自殺を日本国民はしようとするのかとテレビ画面に出て以来、また枝野という大臣が一瞬原発がすべて止まります、と一瞬ということばを使って以来、内閣のこの問題についての信用は非常に低くなってしまったからです。
これからの4か月の関西の電力事情は、これからの日本の運命を決するくらいに重要かもしれません。
計画停電という、いかにも起きそうな起きたらたいへんつらい出来事、でももしかしたら、原発再稼働のための、ある種のおどしかもしれないことに、どこまで関西人が耐えられるか、というのも大きな試金石でしょうか。

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