沖縄には戦前に沖縄軽便鉄道というものがあって南は糸満から北は嘉手納まで線路がひかれ沢山のひとが利用していたという事実をしりました。
なにかで読んだ記憶はあるのですが、はっきりした知識にはなりませんでした。実は、そういうタイトルの本が、ゆたかはじめさんというかたによって出版されているのです。実際にその本を手にとって、よむとメルヘン的な絵と詳しい事実が書かれていてたいへんに貴重な本であることをしりました。
このブログでかつて沖縄に高速鉄道をというようなことをかきましたが、この本を知っていたらずいぶん書き方を変えたでしょう。重大な文献を見逃していました。
先人も後人もおなじような発想で沖縄に鉄道を敷くのなら、まず糸満から嘉手納という発想は持つでしょう。いまだと、北部の発展を考えるのなら、名護までと言わざるを得ません。しかし沢山のひとが住んでいるという点では、糸満から嘉手納は昔も今も効率がよいにちがいありません。
この沖縄軽便(けいびんと呼ぶ)鉄道を読むと、いまもそのなごりが沢山残っていることが記されています。支線などもあったのでなんともいえない懐かしい気分になります。
なぜこの鉄道がなくなったのか、それは沖縄の戦争での悲しくもひどい歴史的な経過によるものです。
ですから、沖縄軽便鉄道の終戦時の運命をしることは、沖縄の戦争史t戦後史をしることにもなります。
この本を読んで、なんとしても沖縄に鉄道が欲しい、と思いました。
この本をかいたゆたかはじめさんは本土で高等裁判所の長官までされた方なのだそうです。
そのあと沖縄に住んでいるのだと知りました。