名誉なのだろうか

大学に対する長年の貢献にたいして、名誉教授の称号がいただけるとかの、通知がきた。

名誉教授制度などあってもなくてもどうでもいいのだが、まあいい加減やめたらどうか、というのがわたくしの意見。トヨタが退職した社員のだれそれを、名誉社員とか名誉課長など呼ぶと決めたら、世間もそれにしたがってそう呼ぶだろうか。やめる教授の多くが名誉教授になるのも、ご同慶のいたりなのかもしれないが、実質的な特典は何もないのだし、正直自己満足でしょ。それとも、なにかわたくしの知らない、いいことがあるのかしら。そうなら、4月以降が楽しみだが。

周囲も、いいかげんだれそれ某大学名誉教授などと呼ぶのはやめたらいいのに。新聞に実際には某私立大学教授なのにK大名誉教授とでるとヘンなかんじ。現職を隠したいのだろうか。元教授で呼んでもらったらいいだろう。昔の職をそんなに懐かしみたいのなら。でも元代議士などと呼ばれたがってるのとあまり変わらないのでは。

生計の道をたてている職業をたいていの人は自分の職と呼んでいるのだと思う。画家になりたいと痛切に思っても、実際にコンビニで働いてそれで生計を立てていたら、自分をフリーターと呼ぶか絵描きと呼ぶか、悩みに悩む若者と似たような気持ちで、わたくしは人生を送ってきたつもりなのだが。

むかし、フランスで旅行をしていたとき、ホテルでの宿帳に仲間の一人が職業欄に生物学者と書いてるのを見て、ああそんな書き方もあるのかとおもった。いまの日本でホテルチェックインで職業等を埋めるように促されることはないが、どうしても職業欄を書けといわれたらわたくしも生命学者とか細胞屋とか遺伝子業とか、これから書いてみるか。

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