誤りの元   The basis of error

今日はこれから、沖縄です。いま空港の待合所にいます。那覇は31度霧となってました。どんな天気なのか。今月は2回目です。学長がおいでになられるので、研究の報告をする必要があります。
午前中は、K大のラボの方に旧知のPFさんが来訪。今回は、お子さん二人、奥さんとおいでになったとのことでした。1時間ほど面白い話をした。考えてみると、もう20年以上も知っているのですが、顔つきも体型もほとんど変わらないですね。しかしやってることはどんどんかわる。

今日の話題は、別にどうということを言おうとしてる訳ではないのですが、誤りはたいてい前提がおかしい、ということです。
男女関係などでわたくしに相談にくるような若者はもうラボにいませんが、昔はみんなよく来ました。わたくしも若かったので、相談しやすかったのでしょう。それでそういう話は割合パターンがあるので、回答もだいたいパターン化します。でももうそういうわたくしの知識と経験を利用するひとはほとんどいないでしょう。別に残念ではありませんが。
数年前に、その例外的な若者がラボにいまして、相談を受けました。努力するのだが女性にすぐ去られてしまうとのこと。それで、きみは生涯の伴侶は、きみが好きでたまらない人と結婚したいのですかと聞くと、まさにその通りだといいました。ところが、せっかく君がすばらしい女性と思って、アプローチしても相手はどうもそう思ってくれないのね、そうなんです、という返事。
その話を聞いていた、この若者をよく知る年配の女性が笑い出して、かれは女性の気持ちがぜんぜんわからないから、という。
そこで、かれにあなた、自分のこと好きなのかもしれないと感じた女性は今までいましたか?と聞くと、あまり興味なさそうに、いたみたいですという。
君ね、結婚はね、だいたい惚れて結婚するか、惚れられて結婚するか、だいたいその2種類しかないんですよ。きみは、どっちかというと、惚れられて結婚するタイプでしょう。というと、彼はエーット悲しそうな声を出して、それじゃ僕の好きな人とは結婚できないんですか、というわけです。そんなことより、君を好きになってくれた女性がいたらなんとうれしくありがたい、と思いなさい。結婚は相手があるのだから、今まで何十人にもふられてるというのは、君の好きなタイプは君とは合わないということじゃないの。
ちょっとショック療法でしたが、彼はこれで女性観が変わったと、後で言ってくれました。詳しく言うと誰かわかるので、これでやめときますが、いまの彼はほぼ相思相愛にちかいかたちで結婚にゴールインして幸せにやってるようです。

続けてことがうまくいかない時は、自分の考えの前提がおかしいと思うと、だいたい解決策が見つかるようです。

わたくしも馬齢を重ねてますが、あるとき突然何十年間も固定観念でおもいこんでいたことが誤りであることに気がついたりして、そのときに思わずにんまり笑ってしまうことがあります。人生における、発見ですね。そのような、固定観念というか、前提となる考えがいつ頃身に付いたのか考えてみると、やはり古いですね。若いというか幼いというか、そういう時代にまで戻ることもありますね。
そういう例を書こうかなと思ってここまで来たら、そろそろフライトに乗る時間が来てしまったようです。すみません。またいつか。

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