ハマスとの和平、ブッシュ氏とオバマ氏への評価、一勝十敗の胸のうち

年末の日曜、なんとなくのんびりした気分です。とはいえ朝から机に向かって、しごと、しごとです。新年に向かっての家族の集まりの前にできるだけほふく前進、ほふく前進でできるところまで到達したいのです。岩と雪の中の氷壁を昇るわけではなく、くらい森の中を休み休み昇るような感じですから、歩いた時間だけ成果があがったような気分になります。そのうち、森も切れて空がみえるでしょう。道を迷ってなければ。
ただ朝のうちに、二階にある書斎の小部屋の掃除は自分で、隣の大部屋の片づけは妻の手伝いをしました。

ハマスの勢力下にあるガザをイスラエルが空爆して150人ものパレスチナ人が死んだとの報道がありました。1967以降最大の死者のようです。ハマスはファタと争って、停戦協定を破って、イスラエルにロケット攻撃を続けていましたが、停戦期間が終わってしまったので、イスラエル政府は国民の批判に耐えきれなくなって、とうとうきつい軍事報復を開始したものとわたくしなりに理解しました。さもなくば、はるかに軍事的にきびしい攻撃をすべきという右派政党が次の選挙で勝つといわれています。

日本の有力新聞には、報復があるのではないかとあまり意味がない見出しをつけていますが、そもそもこ建国以来、なんでこのように互いに力と力で争っているのか分かってないのでしょう。イスラエルも生存がかかっていますから、そして世界中のユダヤ人もイスラエルの生存が危機に瀕すれば立ち上がるでしょうから、なんらかの和平をする以外に方法はないのです。しかし、パレスチナ人の一部とアラブ原理主義は和平は絶対にあり得ない、といってるのですから、そこの部分が政治的にも軍事的(テロ的)にも無力になるまでは、このような状況はいつまでも続くでしょう。イスラエルに核攻撃をしかける勢力がありそれが実行に移そうとすれば、イスラエルは先制的な核攻撃をする可能性がありますから、やはり局地的な核戦争の可能性は中東にあります。それと、インドとパキスタンの関係も核戦争については、危ないと思います。

オバマ氏の評価は圧倒的に高く、ブッシュ氏の評価はとことん、低い。これが現在の米国の次期大統領、現大統領に対する評価だそうです。
オバマ氏はいざしらず、ブッシュ氏をそこまで悪く評価するのは、おかしいと思っています。時がたてばそれほど悪くなかったと言われる時期が来るでしょう。ブッシュ氏のユーモアは誰にも分かるし、率直な人柄にみえますしまた指導力もあり、イラク戦争と9/11テロ時の対応にはもちろん問題があるでしょうが、じゃ誰がやったら満足できるのか、米国の国難でしたから、ここまで悪く言うのは米国人が空に向かって唾を吐くようなものと、わたくしは思っています。
米国の科学者の99%は民主党支持でブッシュ大統領を極悪痴呆のように言う人が多いのですが、それじゃいまでもイラクがサダムフセインが支配していてもしかたなかったのですね、とわたくしが聞くとそれにまともな返事ができた人は一人もいませんでした。
オバマ氏への今の評価はいつまで続くやら。なにか失望する事件がおきたら大変でしょう。周囲はかつて聞いたことのある、クリントン政権下の実力者達を配置しましたから、政治的にはデジャビュ状態にすぐなると思います。サマーズ氏などはハーバード大学で女性蔑視発言でクビになったはずなのですが。ヒラリークリントン氏の攻撃的にして好戦的な態度はかならず国際政治にも現れてくるでしょう。
わたくしはオバマ氏の政権の将来はあまり楽観していません。世界中が揺さぶりをかけてくるでしょうし。

新聞によると、山中伸弥教授はことしはiPS細胞の研究は1勝10敗とおっしゃったとか。どういうコンテクストで言ったのか、背景がわかりませんが、文字通りの意味でとるのがいいのでしょうか。山中氏の心中はなかなかきびしいものがあるのでしょう。想像できないわけではありません。
このあいだの分子生物学会ではいろいろほんとかうそかわからない、話をたくさん聞きました。ようするに、便乗で研究費をもらっている人たちが多すぎるのではないか、という意見をたくさん聞きました。便乗ナンバーワン、ナンバーツーとか実名入りでも聞きました。こういう国策的にお金が出されている分野では、透明な議論がいちばんいいのですが、なかなかそれが出来にくく、最後は先見性はないくせに、したり顔はいくらでもできる研究費に影響をおよぼせる官僚、政治家、研究者たちが決めてしまうのですが、覆面なのであとであとでどうなっても責任追及は出来ません。それで、当事者として精一杯やっている山中教授あたりが責められるのだったら、ほんとに具合が悪いなあ、とおもいます。

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