きょうは東京へ出まして、ふたつ委員会をかけ持ちしました。
どちらも役所の会議ですが、内容的にはとても重要で深い意義のあるものです。
ただ、会議の時間が重なって、市ヶ谷から虎ノ門まで急いでいかねばなりませんでした。
最初の会議では久しぶりにこのJSTのやっているアーカイブの仕事の重要性を再認識しました。日本語の危機が叫ばれていますが、いっぽうで科学技術の一次情報が日本語であって、なおかつそれを読まねばお話しにならないということになれば、日本語を必要とする人たちは増えるでしょう。そういうかたちで日本語を学ぶ人が世界的に増えればいいのですが。
結局、日本語を読まなければなにも分からないという分野が増えれば、日本語を読める人は増えるでしょう。逆説的ですが、大切なことは日本語でしか書かないことも大切なのでしょう。源氏物語を訳した英国人は一度も日本に来なかったという事実も忘れてはなりません。
二番目の会議では文科省でありまして、ストラスブールにヘッドクオーターのあるこのユニークな国際機関の活動の現状を知ることが出来ました。審査員で出ている、元気のよい現役バリバリの先生方の意見を聞けたのも、陳腐ないいかたがですが「元気をもらいました。」帰りがけに論文でしか知らなかったN教授と歩きながら話が出来たのも有益でした。
東京駅のプラットフォームで帰路の車中でなにか食べようと思って買い物をしていたら、ウイルス研のT教授にばったり。にこやかで、元気そうなこと。そういえば、朝は医学研究科のN教授にも会いました。みなさん、先生方は忙しいようです。不景気も関係ないようです。
そういえば、きのう沖縄のTP君を連れて行った、御蔭どおりフレンチのBの盛況ぶりに驚きました。あいかわらず美味しいのは当然として、このほぼ満員状態の盛況ぶりはいったいどうしたのか。オーナーシェフのMさんにすごいお客さんですね、といいましたら、今日だけは、とかいってましたがまんざらでもない雰囲気だったので、ここも不景気知らず。おいしいフレンチと、良質な科学をやっている人たちには不景気は無いようです。
民主党の小沢代表が、企業と団体献金を完全に禁止という方針を打ち出したとか。ヘンな感じではありますが、これはかなり面白い。この決断の力学のいきつくところはどこでしょう。
やはり小沢代表が「原理主義者」とか昔いわれていたことに一理があったことがわかります。しかし、この人の土建体質は嫌われて、人気はどんどん下がっていることも確かです。いっぽうで彼のマスコミへの露出度が急速に増えていることも事実。このあたりの行き着く先も面白そうです。
毎回の記者会見の記事を見ていると、玄人的には「受ける」一面が出てきたような気がします。
でも首相になったらどうなるのか、想像もつきません。それにこの不人気、まったく予想が出来ません。
麻生首相の場合は玄人も素人にもどちらもまったく人気なし、自民党の総裁候補によくぞこんな人がいたものだったと寒心するばかりです。