原点に戻る、すべては議論から

京都の研究室の廊下で、ことしの分子生物学会年会のポスターを見ました。
大きな字で、原点に戻る!とありました(記憶違いで原点に帰るだったかもしれません)。
それにすべては議論から始まった、というような小さめの文章が付いていました。
今年は、三島の国立遺伝学研究所の小原さんが年会の会長さんですが、「さすが小原さん」とおもいました。
事情通でなくても、これは割合挑戦的なスローガンとは感じるでしょう。

ここのところ、数年、分子生物学会は他の学会である生化学会と年会を共催していました。このことについての反応は学会内ではさまざまです。こころよく思わない人も、これでいいと思う人もいるのです。
だいたい、分子生物学会とは、もっとも学会らしくない学会で、普段着で参加できて、なおかつ年会をする以外になんの価値も認めない、という人たちの集まりだったのです。
いまのように学会が色んな活動をするというのは本来の任務とは違うという風に感じる古参の会員もいるでしょう。
非常に学会らしい生化学会と共催など、初期にはとうてい考えられるはずもなかったのでした。
今年はまったく別なスタイルでやってみて、それがどう出るか見ましょう、そんなところですが、でも広告として、挑戦的に「原点に戻る」、共催せずに、もういちど創立時の熱気みたいなものがいまも有効かどうか、経験しましょう、そんなところでしょうか。
楽しみですが、わたくしは最近は自分の発表のない学会にはこんどの鎌倉での会合のような勉強会として、利用できるもの以外は行かないようにしているので、ことしの年会に行くかどうかは未定です。でもどういう噂が拡がるかは興味があります。単独でやってもマンモス学会ですから、議論に集中するのはなかなか難しく、行くとかなり疲れることは事実です。
ところで、沖縄にくると分子生物学会の年会は相当に遠く感じます。

ノーベル賞の下村博士ではありませんが、いまあまり元気のいい若手教授が多くなくて、会場にいるだけで結構ガッカリすることが多くなっていますのも、国内学会から足が遠のく一つの理由です。
しかし、原点に戻る、つまり初心に戻る、毎日といわずともおりおりにそうしたいものです。

今日の沖縄、晴天ですが、風が冷たく、半袖では寒いです。
でも昼につるりんでそばを食べた後、海沿いの道を20分くらい歩いたので、今日が週の最終日、なんとか一週間の歩数の帳尻は合いそうです。昨日の夜はホテルに戻ってから、歩きましたし。

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