毎月沖縄に空の旅をしてきたものからすると、このJALのゆくえがどうなるのか、関心を持たずにはいられません。しかし残念ながら、考えるための基準をつくるための何が良くて何が悪いのか、その善悪の基準をもっていません。
かつてPANAMERICANという航空会社が米国の国を代表するとか聞いてました。たぶんベルリンに人を運んでいたからじゃないか、国策的だからと思われます。でもわたくしベルリンの壁が崩壊した直後にPANAMERICANに乗りましたが、これくらいやる気の無くなった飛行機会社はかつて経験が無いという強い印象を持っています。いまの米国、国旗を運ぶ会社はないはずです。大統領はエアフォースワンとかいう空軍の飛行機に乗っているし。
JALの場合、乗務員はどの程度の収入があってもいいのか、この基準をわたくしは持っていません。機長は噂では年収3千万円と聞きます。中年の上品なアテンダントどれくらいの年収なのでしょう。その上品と余裕からいうと、正規職員なら、機内で乗っている旅行者の大半よりはいい給与かもしれません。これけしからん、という意見を最近までわたくし持っていませんでした。しかたないか、親方日の丸、威張っているJALなんだから、とそんなふうに思っていました。たぶん倒産会社に近いので、はるかに給与を下げて、いくべきなのでしょうが、どれほど下げていいものやら、分かりません。
結局JALとANA国内で競争がほとんど無いのですね。飛行場にいけば、カウンターはこの二社が二分しているし、見かけの競争だけで、国内では好き放題やっているのが、この2社なのですね。ですから、乗務員のほうが乗客よりずっと余裕の人生を送れる、そんな感じなのですね。JRや民間バスの乗務員レベルの雰囲気にならないのですね。そうなればたぶん空の旅はお安くなるのでしょう。今だって、安いチケットはありますが、それは普通の仕事でいく旅行客にはなかなか当てはまらないので、やはり空の旅はまだまだ贅沢なのですね。でもそれがいいのやら悪いのやら。そういうわけで、JALはもう駄目、というのがはっきりしているのですが、つぶれたあとの日本のそらが不便になるのはかなわないのですね。韓国とか米国とか欧州の会社が国内便を飛ばしてもらえばいいような気もするのですが、そうはなかなかいかないのでしょうね。
民主党もこの難題を抱えてどうするのでしょう。