わたくしはじぶんがやっているのは科学・技術というより学術でくくられるものと考えます。学術・学芸と国の防衛というのは遠く離れているようで実は意外に近い所にあります。明治の人達が国防と学術を国家の礎としたことが日本の成功の原因だったに違いありません。学術というのはひろく学問といってもいいはずです。かつては誰もが学問をやっていて、ある時期までは個々の人間のもつ力の根源であり教養をやしなうためにやったはずのものです。それがもしも面白ければいうことない,ということでしょう。面白くなくたってやらねばならない、そういうものでした。日本は戦後65年経って国防や学術・学芸を個々の人々のレベルで強め、国家の力の基礎とする気風が本当に薄れてしまっいました。それを復興することが出来るでしょうか。アナクロなどと言われそうですが大切なことでしょう。日本人に負けず嫌いの気持ちが残っていればなんとかもういちど気風を高めることが出来るかもしれません。