進歩と前進

わたくしは研究を前進する術にはたけているとは思っていますが、前進したことが進歩をもたらすかどうか、その判断は難しいと思っています。森の中でずんずん前進しても元へ戻ってしまうこともありますから。でもとりあえずは前進したい、いつもそう思っています。前進の結果がプログレスだったかは時がたてばおのずとわかりますし。
それからなにが決定的な進歩だったのか、ある意味歴史を書くような部分がありますから、同時代を生きている人間が考える進歩と時間がたってふり返るようなかたちで見ると、進歩はまったく違った側面を見せることもあります。そんなわけで、わたくしはある年齢からプログレスという言葉をつかうのをやめたような気がします。

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