アルメニアを嫌いになるひともたくさんいるでしょう

きょうは世界遺産を二つ見れるエクスカーションの日です。何が見れるのか、楽しみです。まだこちらの朝早いのですが、書いておきます。

日本に旅行者としてきてすごく気に入って,日本に職を求めて住んでそのあとで、日本が大嫌いになるひとたち、さっさと帰国する人たちがたくさんいると聞きます。旅行者と滞在者が感じる国のすがたは大違いですから、前者で好き、後者で嫌い、これはよくあることです。前にインドの飛行場で会ったホンダの社員がおかしかった。世界でいちばんの悪人はインド人だな、と二人でわたくしに言ったものでした。ところが一人はどうみてもインド人にしかみえない頭に布を巻いて、服も例の長いやつでインド人にしか見えない日本人が世界でいちばんの悪人はインド人と力説する自動車販売のプロをみてホントおかしかったでした。でもエピソードは結構リアルでした。悲惨だが滑稽感も残る、そんな感じです。だからわたくしもインドに住めば、インド嫌いになってしまうかもしれません。
それはさておき、アルメニアにもそういう気配は相当にあります。若者の愛国意識もというか歴史知識もここまで過剰になると鼻につくな、ちょっと一時の(今でもかな)韓国の若者たちと似ているのではないか、と思った次第。そういう点では、なにもしらなくてあんまり感じない日本の若者なんかいいのかもしれない、などと思ってしまいます。このエレバンの町に虐殺博物館というのがあってトルコのした虐殺をるると見せるらしい。わたくしは行きたくないです。なおトルコ政府はこの約100年前の「虐殺」を認めてないのですね。日本をトルコとすると、アルメニアは韓国とか南京市民とかそういう関係かな。自分の気のつかないところで毎日日本の悪口、非難がおこなわれている、そういう感じです。でも、南京虐殺とはおおちがいで日本政府は認めているし、違いは死んだ人の数くらいでしょう。わたくしは南京虐殺は中国がいろんな日本軍のやったことを一つにまとめて南京としていることで、十分に謝罪するべきだし、もうしたはずだとおもいます。謝罪が足りないといわれてもあんまり聞きたくない。
アルメニアの若者がわたくしにも虐殺博物館に行こうと行ってきます。愛国意識でしょうがわたくしは丁重にことわるし、ハッキリ言って自分ひとりなら行く気持ちもあるが、アルメニアの若者とは一緒にいってかれらのとうとうとした説明を聞きながらの展示品をみるのはいやだな、と思います。
歴史というのは難しいものです。まあでもトルコ人ならずともアルメニア嫌いになる人も多いだろうなと思います。歴史観の押しつけはやはりいちばんいやなものの一つですね。今回感じました。でもこの国のおかれた立場はほんと難しい。
米国の原爆、大空襲で殺されたごくふつうの戦闘員でない市井のひとたちのために日本政府が米国政府に対して何かをしたことが一度もないのも困ったものでしょうが、自国の地政学的な困難さをあまり周囲にまき散らすのはアルメニアにとって賢いことではないでしょうね。

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