医師たちは、膨大な知識を持っています。
しかも知識は証拠にもとづいた知識であらねばならぬということで徹底的に教育されます。
治療をするのなら、なんの病気か診断をおろしたうえでの行為となります。
診断は証拠にもとづいておこなわれるのです。
しかし、もちろんいつも明解に診断が出来るわけではありません。
しかも診断は時間の経過とともにかわりうるのです。
胸部X線で影が肺に見つかった場合、健康診断で前立腺のPAS値が高かった場合、医師はさらなる精密検査を勧めます。その時にもしかしたら肺がんかもしれません、前立腺がんかもしれませんというでしょう。言われたほうはもちろんそれなりにショックですが、でも悪い場合を言われたほうが、心は定まるものです。いやなんでもありません、でも精密検査しましょうとか万が一に危ないかもしれないので検査入院しましょうと、いわれればなにか隠しているのかと、疑心暗鬼になるかもしれません。
医師は相手が医学知識を自分と同等に持ち合わせていて、かつ自分自身のデータを詳しく知りたがっているとわかれば、包み隠さず情報を伝えるものです。
医師の判断はほとんど経験知にもとずくものです。新しい病名など勝手につけることは出来ませんから、既に知られている知識と経験にもとずいて、対応するのです。つまり経験知でとりあえずは対応するのです。
いまの日本政府と国民、もしくは原発に痛切に関心のある避難者、大震災の被害をうけたひとたち,この関係がどうも芳しくないと多くの人たちが、識者も含めて指摘しています。
どうしてそんなことが起こるのか、識者でない,政治家が最後の段階で大きな障壁かフィルターとなって立ちはだかっているようです。政府にしっていることを全部知らせたくないようです。国民を恐れているのでしょうか、それとも子供あつかいしたいのでしょうか、たぶん両方なのでしょう。
政府関係者の、経験知はかなり乏しいのかもしれません。それに、経験知を受けとめる、基本の思考がゆがんでいるのでしょうか。どちらか、わかりません。でもどうも両方のような気がします。
2号機水たまり放射能、通常の1千万倍 福島第一原発
という見出しのニュースが出てきました。
重大なニュースと感じました。
燃料の相当部分が損傷しているのではないでしょうか。ものすごい放射能です。
さすがの楽観論もこの時点で出にくくなりました。
数%から数10%の放射能が溶け出しているのではないかということを東電側もみとめだしているらしいです。
上の方の値だと、原子炉に近づいての作業が非常に困難にあり、いよいよ一番恐ろしいお手上げ路線に向かう可能性が出てきました。つまり石棺しかない路線です。
首相がほぼ完全にマスメディアからすがたを消したのとその時期が一致しています。
非常に暗いニュースです。
寝る前にもういちどネットをみると、ヨウ素とコバルトを間違えたと謝罪訂正の報道あり。10万倍と訂正でした。危機管理のお粗末さと同時にやれやれとの安堵感も。
一人でやっているので、ダブルチェックが無いようです。危機時の数値の扱い方として、かなり初歩的な過ちがあるようです。