大川小学校の検証、大津波の予感がなぜなかったのか

数日前に気になっていた大川小学校での多数の児童の犠牲についての検証番組を見ることができました。
疑念の氷解というほどではありませんが、でもなんとなくわかりました。
大川小学校は海抜1メートルなのに河口から4キロもあったので津波など来ないと多くの人たちが思い込んでいた、
校長がいなかったので、どこに避難するかで決められず30分以上も校庭でごたごたした話合いをしていた。
退避する場所を決めたときには津波が来る寸前で7メートルほど高いその場所に子供たち先生が到着する前に津波がきて、先生は12人中11人、児童たちは70%ちかい犠牲者が出てしまった。迎えにきた保護者も沢山犠牲になりました。
生き延びた小学校5年生(当時)の証言はなまなましいもので、たまたま泥と障害物のかたまりだった津波に乗ったかたちとなり、避難すれば良かった学校の反対側にある近くの山の肌にたたきつけられた。それで、気絶しているところを見張っていた別な大人に助けられた。そのようなことがなければ、全員が死んでしまったのかもしれない。
妻と娘をうしないただ一人息子が残った父親は声を震わせて、なぜこんなことがおきたのか、あんなひどい地震なのに津波がくるのに決まり切っているのに、なにをしていたのだと、と言っていました。
なんの問題も無く助かっていたはずなのに、校庭でいつまでも話合いをして、だれもが生命の危険がついそこまで来ているのに逃げようとしない状況。父親が考えたら心が破れてしまうような状況でしょう。妻と娘の死、僥倖でしかなかった息子の生。他の家族が取材を断ったのは当然でしょう。でも勇気を奮って発言をしたことによりわたくしのような視聴者は真実に一歩近づき、どうしたら良かったのか、考える事がすこしできます。
でも先生のほとんどが命を奪われてしまったのですから、かれらの検証を聞くことは不可能です。

なんとしてでもこの出来事の真相にせまってほしいものです。
今回の大震災には沢山の痛切な悲劇が沢山ありますが、この多数の児童の命を奪った大川小学校のできごとほど、考えさせられるものはありません。大津波の予感があれば、全員助かっていたのに違いないのですから。

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